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[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域

【第161回】高橋敦の“超”個人的ベスト5で「ポタフェス2016夏inアキバ」を振り返る

公開日 2016/07/22 10:00 高橋 敦
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【第1位】リモコン付きハイエンドイヤホンの最終世代!?

AKG「N40」とOnkyo「E900M」は共にハイブリッド型の新モデル。

AKG「N40」直販サイト価格45,880円(税抜)

先端のフィルターを交換することでチューニングを変更できる。あとMMCXリケーブルにも対応


Onkyo「E900M」価格等未定

筐体との整合性が高いデザインなのでわかりにくいかと思うがこちらもMMCXリケーブル対応

音の傾向としては、N40は「REFERENCE SOUND」フィルターの状態では中低域の厚みを充実させつつ、AKGらしい整った高域も聴かせてくれる印象。「BASS BOOST」「HIGH BOOST」へのフィルター交換を活用すれば、帯域バランスについては各自の様々な好みに対応できるだろう。

E900Mについてはまず率直なところ、E700Mが完成度の高いモデルであったからこそ、そこからドライバー構成までも変えてきた全くの新モデルということに不安はあった。しかし音を聴いてみたら、このE900MはE700Mの正常進化なのだ、と納得。音色も空間性も自然で、それでいて高域には心地よいシャープさもある。現在E700Mを検討中の方には、E900Mもチェックしてみてほしい。

そして最後に共通点として、「リケーブル対応でスマホリモコン搭載ケーブル付属」というポイントを挙げておきたい。

iPhone次期モデルでイヤホン端子が廃止されるという噂は、もはやほぼ確定的なものとして流布されている。実際そうなれば旧来のリモコン搭載ケーブルはそれ以降の世代のiPhoneでは使えなくなり、すると新製品も減少していくだろう。

しかしちょっとした外出で気軽に音楽を聴いていたいとき、iPhone+リモコン付きイヤホンというのは身軽で便利なシステムだ。身軽で便利で音もよければ尚更よいわけで、リモコン付きハイエンドイヤホンと既存〜現行iPhoneの組み合わせでそれを実践している方もいらっしゃるだろう。

だがもしかしたらこの「N40」「E900M」あたりが、そのニーズに応えてくれるハイエンドとして最後の世代になってしまうかもしれない。iPhone 6、6s、SEあたりの世代をまだ当面は現役で使う予定の方はこれらにも注目してみてほしい。

…というわけで今回も、ドカンと派手な発表はなくとも見所は多いポタフェスだった。しかし心残りなのは、事前に決まっていた井口裕香さんのリリイベと時間が重なっていて、Rayさんのフリーライブを見られなかったことだ…。

高橋敦 TAKAHASHI,Atsushi
趣味も仕事も文章作成。仕事としての文章作成はオーディオ関連が主。他の趣味は読書、音楽鑑賞、アニメ鑑賞、映画鑑賞、エレクトリック・ギターの演奏と整備、猫の溺愛など。趣味を仕事に生かし仕事を趣味に生かして日々活動中。


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