高い基礎力とカスタマイズ性を併せ持つ

【速攻レビュー】AKG初の“ハイレゾ対応”イヤホン「N40」。フィルター交換やリケーブルも試した

山本 敦

前のページ 1 2 3 次のページ

2016年07月14日
オーストリアに拠点を置く「AKG」は、Hi-Fi志向のオーディオ用ヘッドホン・イヤホンのほか、世界的なミュージシャンやエンジニアなどプロフェッショナルの音楽制作を支えるマイクロフォン、モニターヘッドホンなど名機の数々を世に送り出してきたブランドだ。そのAKGが積み重ねてきた音づくりのノウハウ、素材選定とプロダクトデザインへのこだわりを全て凝縮した「Nシリーズ」に、ハイレゾ対応のプレミアムイヤホン「N40」が新しく加わる。ブランドが誇る究極のフラグシップイヤホン「K3003」の高音質技術を継承しながら、最新の音楽のトレンドに合わせてチューニングを図ったプレミアムモデルの実力に迫ってみたい。

AKG「N40」

「N40」は、ハーマンインターナショナルの直販サイトでは45,880円(税抜)で販売される。先行する海外ブランドの主力モデルがひしめきあうゾーンに、AKGが満を持してN40を掲げて参戦することになる。AKGのラインナップとしても、スーパーフラグシップの「K3003」と、Nシリーズのスタンダードモデルである「N20/N20U」の間を埋める、ファン待望の上位機種である。

N20は外観に艶消し加工処理を施していたが、N40はまばゆい輝きを放つアルミハウジングとブラックの樹脂素材をコンビで使用。ブラック/クロームの精悍なカラーとした。

AKG「N40」


アルミニウムと樹脂を組み合わせたハウジングを採用
コンパクトなハウジングの中には、中高域用としてBA型ドライバーが1基、低域用に8mm口径のダイナミック型ドライバーが1基搭載されている。2ウェイのハイブリッド方式だ。ちなみに上位モデル「K3003」は、高音域と中音域にそれぞれ1基ずつのBA型ドライバーと、低音域用のφ9.8mmダイナミック型ドライバーによる3ウェイ・ハイブリッド構成。音質劣化の原因にもなる電気的なネットワーク回路を使わずに、純粋なアコースティックチューニングだけで音質をコントロールしているところは、K3003、そしてN40に採用されたAKGならではのこだわりだ。ハウジングに小さな孔を設けたベンチレーション・システムにより、サイズを超えて力強く、そしてワイドな空間表現を引き出す。

ハウジングに2つの孔を設けて空気をコントロールしている

10Hzから40kHzまで、いわゆるハイレゾ対応の再生周波数帯域をカバーしただけでなく、日本オーディオ協会が推奨するハイレゾロゴマークをAKGのイヤホンとして初めて冠した。今後AKGとしてハイレゾ対応のオーディオ製品に強くコミットしていく意気込みが感じられる。


MMCXリケーブルにも初対応

N40は意外にもAKGで初めてケーブルの着脱交換ができるイヤホンだ。端子形状は最近では一般的であるMMCX。リモコンの有無により異なる2種類の交換ケーブルが同梱される。マイクを搭載する3ボタン式のリモコンケーブルは、N20Uに採用されているものと同じくiOSとAndroidのコントロール信号をスイッチできる。被覆の素材は、Y型分岐のところでイヤホン側が樹脂、プレーヤー側がファブリックに切り替わる。タッチノイズの軽減と、絡みにくい取り回しの良さを考慮した機能的な仕様だ。

AKGのイヤホンとして初めてリケーブルにも対応。端子はMMCXコネクターで、サードパーティ製ケーブルを使って音質をチューンアップすることもできる

装着スタイルはイヤホンケーブルを耳の後ろにかけてフィットさせる“ループ掛け”とした。フックになる部分は形状が自在に変えられるしなやかさを持っていて、耳に着けると外れにくく、しかも肌触りがとてもスムーズだ。

その他の付属品は、大きさが違う4種類のイヤーチップに、航空機用変換プラグとクリーニングツール、キャリングケースなど、プレミアムなNシリーズらしい充実したアイテムが勢揃いする。

合計4サイズのイヤーチップや航空機プラグ、リモコン付きケーブル、キャリングポーチ、クリーニングツールなどが付属する

K3003から引き継いだ「メカニカル・チューニング・フィルター」

前のページ 1 2 3 次のページ