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【特別企画】誠実に作った本格イヤホン

実は注目の優秀モデル!エレコムの“ハイレゾ”イヤホン「EHP-CH2000/CH2000S」を聴く

公開日 2015/03/27 10:44 高橋敦
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■“ハイレゾ対応”を実現したエレコムの技術的側面に迫る

まずは音の背景となる技術的な側面について。しかしそれほど特別な技術が使われているわけではなく、このイヤホンの音のよさは音作りの方向性、チューニングのセンスによる部分が大きいと僕は思う。とはいえ、やはり情報としては押さえておこう。

ハウジングは真鍮製。その強度とその重みで余計な振動、共振を抑える役割だ。ハイレゾの強みのひとつが音の細かな成分までを描き出すことにあるとすれば、それをマスキングしてしまうような余計な響きは適切に抑え込む必要がある。そこへの対応策という意味もあるだろう。

真鍮製のハウジングを採用している

こちらはシルバーモデル


イヤーキャップは内外の硬度を変えることで、音質向上とフィット感を両立させている
ドライバーには、ドライバー主体、ボールピース、マグネットを同軸上に配置する新開発の音孔構造「Magnetic Turbo Axial Port」を採用。詳細は説明されていないが、おそらくはドライバーの駆動の中心軸、そこから生み出される空気の動きの中心軸、その出口となるノズルの中心軸、その全てをストレートに通すといった意味ではないかと思う。効果として謳われている「低域から高域までスムーズなレスポンス」というのは、ドライバーの駆動から音の経路にまで無理がなくストレートであることからだろう。

EHP-CH2000/CH2000Sの構造

そのドライバーだが、12.5mm系のダイナミック型で、振動板はラジアル構造で剛性を高め、変形や分割振動といった音の乱れとなる要素を回避している。ラジアル構造というのは、タイヤでその強度等の特性を高めるために使われている構造や手法として知られているあの手法に近いものということだろう。それらの技術によって本機は再生周波数帯域5Hz〜40kHzという高度なスペック、そして後述の音質を実現しているわけだ。

また傘の部分と装着軸とで素材の硬度を変えてあるイヤーピース、装着の深さを二段階から選べる本体側ノズルによる「デプスフィットイヤーキャップ」も、装着感と遮音性と音質、全てにおいて優位となる要素として見逃せない。そのイヤーピースは3サイズ、他にはコードキーパーとポーチも付属する。

なお「EHP-CH2000S」はリモコン&マイク付きモデルでリモコンは1ボタン+ボリュームスライダーという構成だ。ボリュームはリモコン自体に可変抵抗を内蔵してそこで調整するタイプなので、音質面での不利にはなる。しかし代わりにiPhoneだけでなくAndroidスマートフォン等でも問題なく機能することが特長だ。

EHP-CH2000Sはリモコン&マイク付きモデル


プラグ部は3.5mm3極ステレオミニ。ゴールドとシルバーでケーブルカラーは異なる

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