<山本敦のAV進化論 第27回>様々な楽曲で音質チェック

【レビュー】スマホとつないで本領発揮! DAC内蔵ヘッドホン、ソニー「MDR-1ADAC」でハイレゾ再生

山本 敦

前のページ 1 2 3 4 5 次のページ

2014年10月01日

今回の主役であるMDR-1ADACにはさらにソニー独自のフルデジタルアンプをハイレゾ対応にした「S-Master HX」のほか、USB-DAC機能を組み込んだ変わり種のヘッドホンだ。PCM系は最大192kHz/24bitをサポートし、アシンクロナス再生に対応。さらにPCM変換だがDSDも5.6MHz/2.8MHzの音源が再生できる。バッテリーは約4時間のフル充電時で約7.5時間の連続再生が可能。アンプやDACをバイパスして、本体に3.5mm端子のケーブルをつないでアナログ接続によるリスニングも楽しめる。

商品を購入すると、ヘッドホン本体のほかに全5種類のケーブルが付いてくる。microUSBーUSB-Aのケーブルは本体の充電やPCとの接続用に使う。先述のアナログ接続用ケーブルもそのうちの1本になる。ポイントはポータブルオーディオプレーヤー用として同梱される3種類のデジタル接続用ケーブルだ。ヘッドホン側は特殊な突起物の付いたmicroUSB端子となり、プレーヤー側の端子がそれぞれLightning/WM-PORT/microUSBになる。それぞれにiOSデバイスやウォークマン、Xperiaをはじめとしたスマートフォンとのデジタル接続に対応するケーブルだ。

ケーブルの入力端子は左側にまとめられている。USBは各種プレーヤー専用ケーブルの接続用と、充電/PC接続に使うものと2つ設けられている

反対側のmicroUSB端子に突起物が付いているのは、当ヘッドホン専用ケーブルとなるためだ。本体に設けられている2つのmicroUSB端子のうち、専用ケーブルは突起の受け口が併設されている端子側につなぐ。もう1系統のUSB端子は内蔵バッテリーの充電とPC接続に使うためのものだ。

プレーヤー接続用のUSBケーブルはUSB端子の隣に突起物を配置した専用ケーブルになる

3.5mmミニ端子のケーブルを挿して通常のアナログ接続によるリスニングも可能。接続端子がハウジングの前側にあるため、ケーブルがアゴよりも前の位置に垂れてくるのが少し気になった

Xperia Z2、あるいは今秋に発売されるXperia Z3/Z3 CompactのUSB出力からハイレゾ再生を楽しむ場合は、ヘッドホンに付属するUSBケーブルを使って端末とヘッドホンを接続。スマートフォンの設定から「USB経由のハイレゾオーディオ」にチェックを入れて、プリインされているWalkmanアプリでハイレゾの音源ファイルを再生するという手順だ。

なお同様にiPhone 5sからLightning-USBカメラアダプターを間に挟んで、iPhoneからのハイレゾ出力も試してみたが、こちらの場合はiPhoneに「接続されたデバイスは消費電力が大きすぎます」というアラートが表示され、DACの認識、音楽の再生ともにできなかった。

iPhone 5sから変換アダプタ経由でのハイレゾ出しには残念ながら対応していなかった

※※※ 10月10日 追記 ※※※
■iPhoneとの直接接続によるハイレゾ再生はおそらく非対応

iPhoneとの組み合わせについては付属のLightningタイプのケーブルを使ったデジタル接続に対応している。ハイレゾのデータ伝送についてはどうなのか、iPhone 5sとiPhone 6、ハイレゾ対応プレーヤーアプリ「HF Player」「FLAC Player」の組み合わせで実験してみた。96kHz/24bit・FLAC形式のファイルを再生してみたところ、結果アプリの画面にはDACが現在動作しているサンプリングレートのステータスは48kHzと表示された。恐らくiPhoneの側でダウンサンプリングされたデータがLightning端子から出力されて、ヘッドホンのDACに送り込まれているのだろう。

ビット深度のステータスについては今回の取材で確認する術が無かったため、改めてソニーにiPhone再生時の本機に振る舞いを確認してみたところ「ソニーでは検証していない」という回答だった。現状、本機ではiPhoneと直接つないだ状態でのハイレゾ再生はできない仕様と考えた方が良さそうだ。(※※※ 追記ここまで ※※※)

■Xperia Z2への直接接続&ハイレゾ再生を聴き比べる

それではMDR-1ADACの音質をチェックしてみたい。今回の試聴テストはXperia Z2によるハイレゾ音源の再生を中心に行った。はじめにTOTOのアルバム「35周年アニヴァーサリー・ツアー〜ライブ・イン・ポーランド2013〜」(48kHz/24bit・FLAC)から。本ツアーのメインボーカルを務めたジョセフ・ウィリアムズは、TOTOの歴代ボーカリストの一人だが、彼の在籍時のヒット曲である『Stop Loving You』を選んで、「Xperia Z2と直接接続」→「USBホストケーブルを介したハイレゾ出力」の順で試聴した。

音質チェック − 手数の多い超絶技巧ドラムもしっかり描く

前のページ 1 2 3 4 5 次のページ