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B&O PLAY「Beolit 12」レビュー − デザイン/機能/サウンドともにブランドを象徴するモデル

2014/04/30 中林直樹
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長い歴史を有するバング&オルフセンのカジュアルラインとして登場したB&O PLAYシリーズ。その象徴のひとつともいえるのがこのBeolit 12だ。そのデザインは若手ながらデンマークを代表する女性アーティストとして知られる、セシリエ・マンツが手がけている。コンセプトは「便利、堅牢、カジュアル」。バング&オルフセンの源流かつ伝統であるバウハウスのミニマムな思想を元に、アールを用いたモダンなフォルムで仕上げているのが特徴的だ。

また、ワンボディで充電式バッテリーでも駆動も可能。A9やA8同様、AirPlayにも対応している。革のストラップも付属しているから、屋外に持ち出したり、バルコニーや自室で使ったりと、さまざまな場所に持ち運んで使うことができる。

フルグレインレザーストラップが付いており、持ち運びに活躍するとともにデザインのアクセントになっている

グリルはアルミ製。ストラップの根元にはブランドロゴをあしらったメタルプレート付き。

スピーカーは4インチのウーファーが1基と、2インチフルレンジが2基という構成だ。各ユニットを個別のアンプが鳴らすという方式もA9、A8のコンセプトと共通している。そのスピーカーたちを囲むのがアルミニウム製のグリル。またその上下に採用されているのはマットな質感のラバー素材を用いている。それらがもたらすコントラストにデザイナーのセンスを感じる。しかも上部にはくぼみがあるから、iPhoneや小物などを入れられるトレイとしても使える。

マットなラバー製の上部はモバイル機器などを置くトレイとしても活躍

ネットワークのセットアップは専用アプリ「BeoSetup」(無料)で行える。

そのサウンドはこのサイズとは思えない、力強さに溢れている。カエターノ・ヴェローゾのライブ盤は、ドラムにしっかりとした存在感がある。カエターノを含む4人の小編成のバンドサウンドだが、それぞれの歌や演奏が決して淡くなることはない。また、ライブ会場の空間も十分に感じさせてくれた。ボーカルもブライトで、伸びやかだ。この点だけを聴いてもありふれたコンパクトオーディオシステムとは明らかに一線を画しているのがわかる。モダンな機能と意匠、そしてサウンド。それは、これからのオーディオ製品が向かうべき方向のひとつを照らし出している。
 


Beolit 12  Product Data
・価格:¥85,524(税抜)
・カラー:グレー/ダークグレー/ホワイト
・スピーカー構成:4インチウーファー x 1、2インチフルレンジ x 2  
・アンプ:バス/60WクラスDアンプ x 1、ミッド/トレブル30WクラスDアンプ x 2
・バッテリー駆動時間:最長約8時間
・外形寸法:230W×188H×133Dmm
・質量:2.8kg

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