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ファッショナブルなデザインに真面目な音作り

【レビュー】オーストラリア生まれの新ブランド「Audiofly」イヤホン4機種を聴く

2013/05/27 渡辺憲二
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オーストラリアの新鋭イヤホンブランド「Audiofly」が今春、日本上陸を果たした。「春のヘッドフォン祭 2013」のタイムロードブース(関連ニュース)でも展示された製品だ。日本で発売される全4製品の試聴レポートをお届けしよう。

■コンセプトはアーティストの演奏を忠実に再現するイヤホン

AF78

AF56


AF45

AF33
この春から日本で発売されるのはトップモデルの「AF78」をはじめ、「AF56」「AF45」「AF33」の4機種だ。Audioflyはオーストラリアのパースを拠点に、ブランドのファウンダーであり、現CEOのDave Thompson氏が2009年、音楽好きの仲間と一緒に立ち上げた新鋭イヤホンブランド。ギタリストとしても活躍してきたThompson氏は、自身のブランドを立ち上げる前は楽器や携帯電話、家具などのデザインと製作に10年以上携わってきた。音楽、オーディオ好きが高じて誕生した「Audiofly」のコンセプトは、ミュージシャンの奏でる音をリスペクトし、忠実に再現することという。

Audiofly CEOのDave Thompson氏

Thompson氏はまた、イヤホンのデザインにもこだわりを持っていて、例えばハイエンドモデルの「AF78」は米国で発表された後にすぐ、2013 International CESのデザインアワードを獲得し、注目を浴びたことがきっかけとなって米国のグループ子会社を設立するに至ったという。またエントリーモデルである「AF33」の“ラウンジ・イエロー”モデルについては、Gibsonエレキギターの銘機“Les Paul”のコントロールノブにインスパイアされたと説明している。そのほかにも楽器のプレーヤーとしてのこだわりが、各モデルのディテールに活かされており、これもブランドの特徴と言えるだろう。

ギブソンのエレキギター“Les Paul”のコントロールノブにデザインをインスパイアされたという「AF33」の“ラウンジ・イエロー”

ケーブルには「Audioflex」という独自発想の技術を採り入れている。日本発売モデルでは「AF45」以上のクラスのイヤホンに用いられているもので、ケーブルの被覆にアメリカ製のファイバー素材「Cordura(コーデュラ)」を採用。トレッキングやスポーツウェアなどに使用されることが多いこの素材を、イヤホンのケーブルに使用したのはAudioflyが初めて。通常のナイロン系素材に比べ約30%の耐久性アップが図れることや、タッチノイズを軽減するメリットにもつながるという。今回、Audioflexケーブルを採用する「AF78」などのモデルでテストしてみたところ、衣服に触れた際のタッチノイズがとても少なく、快適なポータブルリスニングを楽しめた。ケーブルを手に取った感触もさらりとして肌触りが良く、絡みにくく解れやすいことも好感触だった。

Audiofly製品のケーブル被覆製造工場

Corduraを巻き付けているところ

4機種すべてについて、マイクとワンボタン式のリモコンが別筐体の「Clear-Talk」リモコンマイクユニットを搭載したモデルをラインナップする。Clear-Talk無しのモデルと2パターンが用意され、実売価格で比べると、Clear-Talk搭載版モデルがおよそ1,200円前後高となる。リモコンはボタンのクリック感や操作性が良く、リモコンのタッチノイズが混入しないメリットも十分に感じられるので、スマートフォンで音楽を聴くことの多いユーザーにはおすすめできる。

マイクとワンボタンリモコン「Clear-Talk」

それでは4機種のリスニング&ハンドリングをレポートを「AF78」から順に紹介していこう。

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