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スマホ・タブレットでテレビを遠隔視聴

レコーダーの録画/放送番組を外出先で視聴 − KDDI「Remote TV」を試す

公開日 2013/03/19 12:28 ファイル・ウェブ編集部
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また「リモコンモード」からテレビ番組を見る際の「視聴モード」への切り替えにやや時間がかかるのも残念だ。今回のテストでは「NEXUS 7」での試用時はおよそ5〜10秒、切り替えの度にタイムラグが発生した。例えばテレビの視聴チャンネルの切り替えや録画番組の早送り・早戻しといった操作も「リモコンモード」に切り替えてから行う必要があるので、これらの基本的なコマンドは「視聴モード」にも用意されていると、よりスムーズに使えるだろう。

リモコンモードから視聴モードへの切り替えにやや時間がかかる

Androidは映像の画質設定をユーザーがアプリ上で行える。「低画質」ではやはりブロックノイズが多いので、外出先で快適な視聴を行いたいときには厳しいが、家庭内のブロードバンド環境で視聴する際はおおむね「高画質」でも問題なく視聴ができる。今回のテスト環境では、その上位の「最高画質」の画質を確認できなかったが、Androidスマートフォンなど対応機種の一覧はKDDIの公式サイトから確認できる。なお3G/LTEでの視聴時には「最高画質」が選べなくなる。なおiOSの場合はユーザーの環境に合わせて自動で画質調整が行われるため、ユーザーが画質を選択するメニューが省かれている。

Android版アプリの画質設定。最高画質は対応機種のみ選択可能

また、録画番組の視聴時にはマルチデバイス間でレジューム再生機能が使えるので、iPod touchで見ていた番組の続きをNEXUS 7で見るといった楽しみ方もできる。


■接続の安定感向上が課題。気軽に使える親しみやすさは好印象

今回テストを行ってみて、筆者のテスト環境では「Remote TV」への接続自体がやや不安定だったことが気にかかった。KDDIに現状の動作状況について確認を取ってみたところ、頻繁に「Remote TV」アプリのON/OFFを繰り返して使っていると、接続が不安定になることがあるという回答だった。

だが、そもそも専用アプリがマルチタスクに対応していないので、例えばテレビを視聴中にメールやWebを見たりなど、他のアプリをバックグラウンドで起動しようとすると「Remote TV」アプリが終了してしまい、次の再接続が失敗しがちになる。テレビを見ながらブラウザを2画面で立ち上げる「ながら見」機能のようなものがアプリに用意されたら、さらに使い勝手が良くなるだろう。とにかく、全体的な動作の安定化も大きな課題と言えるだろう。

ともあれ、本機の登場によりiOS/Androidデバイスでテレビを楽しむ環境がさらに広がったことは歓迎すべきだ。また、レコーダーに録画した番組をとにかく消化したい方、あるいは海外旅行・出張時に日本のテレビ番組をチェックしたい方などにとっては、19,800円という価格は親しみやすく感じられるだろう。自宅レコーダーをより活用できる環境を、比較的気軽に構築できる製品だ。

間もなく国内発売される「Slingbox 350」(関連ニュース)が同価格帯ということもあり、良きライバルとなるはずだ。

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