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読者4名の皆様が迫る

私はこうして楽しんだ!デノン「DNP-720SE」ユーザーレポート【第2回】

公開日 2012/01/24 10:15 構成:Phile-web編集部
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先日Phile-webで募集しました、デノンのネットワークオーディオプレーヤー「DNP-720SE」のモニターレポート企画に大変多くの方からご応募頂きました。今回は本機の魅力を体験いただいた4名の皆様からいただいた体験レポートを、全2回のレポートに渡って掲載します。

第2回目は「岩手県/川村様」「東京都/ザック様」のレポートをご紹介します。


「後悔しない楽しさ・便利さ」
(岩手県/川村様)

1.試聴機器:ネットワークオーディオプレーヤー DNP-720SE(DENON)


川村様宅に到着したデノン「DNP-720SE」
2.試聴条件、使用した機器およびソフト等
(1)試聴条件
電源はすべてPS Audio「Power Plant Premier」から取り、電源ケーブルはZonotone「6N2P-3.5Blue MEGANE」。DNP-720SEからはRCAケーブルでラックスマンのプリメイン「L-509u」へつなぎ、スピーカーはダリの「Helicon400 mk2」を使用した。

川村様宅のオーディオシステム

PS Audio「Power Plant Premier」(中段)とLUXMAN「L-509u」(下段)

(2)使用した機器
・スピーカー:Helicon400 mk2/DALI
・プリメインアンプ:L-509u/LUXMAN
・DMC:iPad(PS Audio/elyric)

3.機能と試聴の結果
(1)機能
・再生対応周波数帯域
96/24止まりとはいえ、価格とその想定される対象者や利用方法を考えると、CDプレーヤーと同等の再生能力があれば必要十分かと思う。CDのクオリティをクリアしていれば実質問題ないのでは?ハイレゾを求めるユーザーなら他の機材もそれなりのものを使用しているだろうし、そうなれば必然的にネットワークオーディオプレーヤーにも相応の投資をすると思う。

・AirPlay
拍子抜けするほど簡単につながる。正直驚いた。

・インターネットラジオの実用性
インターネットラジオは回線環境にもよるだろうが、私の環境では無線でLinn Jazz等、比較的高いレートの曲も問題なく再生できた。日常のBGMとして最適。

(2)音質
音質はよく言われるような中低音が厚いデノン・トーン一色ではないと思う。比較的個性を抑えた万人受けする音作りで、マニアならともかく一般の方には不足はないと思う。むしろ、現在システムコンポでCDプレーヤーを使用していたり、廉価なDVD/BDプレーヤーを音楽再生に利用している人は、ぜひ導入してその音質・利便性に触れてほしい。一度その楽しさ・便利さを知れば、決して後悔はしないと思う。

(3)操作性
・iPodやスマホを日頃利用している人なら、直観的操作で問題なし。機械が苦手な人であえてハードルが高いといえば、むしろNASの設置等、再生環境の整備と思う。オリジナルアプリは使い勝手があまり良くない。
・AirPlayは非常に簡単につながり、正直驚いた。

(4)デザイン
・薄型のデザインでリビングにも違和感はなし

4.総評
(1)ここが特に良かった
・BGMとしてインターネットラジオが大活躍
かぶりつきで聴くときもあれば、作業しながら聴くときもある。インターネットラジオは「ながら聴き」に持ってこいだと思った。

・AirPlayの利便性
その接続の簡単さから、比較的機械操作が苦手な年輩の方や子供でも問題ないと思う。「家電」的な簡便さとでもいうべきレベル。iPodでお気に入りの音楽を持ち出し、家ではAirPlayを利用してコンポーネントを利用する。一人暮らしのスマートな音楽ライフはこれで完結するのでは?と思ってしまう。

友人が遊びに来て、お気に入りの曲をAirPlay、なんてことも可能で、CDを持ち出さずに済む。音楽の幅が広がる良い機会にもなりそう。家族ならiPod touchやiPhone等を利用して、それぞれが好きな音楽を再生するジュークボックスとして活躍するハズ。

(2)ここを次期モデルに期待
・・デジタルボリューム機能の装備
せっかくのDMCを使用したスマートな選曲操作も、アンプのボリュームは別に調整が必要なのでは台無しだ。ぜひデジタルボリュームを装備し、DMCからのボリューム調整を実現してほしい。(もしかしたら他のアプリで可能かもしれないが、ぜひデノンのオリジナルアプリに期待したい)

・・オリジナルアプリ「Denon Remote App」の使い勝手の向上
モニタサイズの小さいiPhone/iPod touchのアプリと、大画面のiPadを兼用アプリで済まさず、大きい画面では大きい画面なりに、iPadネイティブ解像度のアプリを用意するべき。ただ引き延ばしただけで解像度が低く、アルバムアートがボケボケでは、お気に入りの音楽を聴く楽しみも半減してしまうと思う。

またDLNAの仕様なのかよくわからないが、曲の途中での早送りや巻き戻しはできたほうがよいと思う。音楽以外にも、たとえば語学でのリスニング学習などに利用することも考えられる以上、本機能が実現されたら利用の幅が広がるのではないだろうか。


5.番外編(電源やアクセサリーの使用による変化)
以上の試聴結果は、以下の接続環境により行った。

・専用分電盤>14SQ>PPP>zonotoneメガネ型電源ケーブル>DNP-720SE>オヤイデ「QAC212」ラインケーブル>L-509u

専用分電盤やACジェネレータを利用し、各種ケーブルも変更して試聴したため、一般的に参考なるものかは微妙と考え、以下の接続環境での試聴も併記することとする。

・家庭用分電盤>一般コンセントから延長コードにて電源をとり、ケーブルは電源、ラインともに付属のものを使用

(1)電源による変化
予想はしていたが、ノイズが非常に多く、細かな音がマスキングされた感じ。音の輪郭がブレたせいで滲んだという表現が近い感じ。拙宅はエアコンはない。電子レンジや冷蔵庫、蛍光灯等がノイズを発生しているのだろうか。

(2)ラインケーブルによる変化
一言でいえば音が薄くなった。平らになった、といってもよい。初めから付属品で聴いていればそんなものかと思うが、やはりケーブルも本来の機器の性能をできるだけ引き出すということにおいては必須と思う。

(3)制振
躯体は価格なりで、お世辞にも剛性は高いとは言えない、むしろ低い。そこで、振動の影響が多分にあると思われるので、制振シートとインシュレーターを試してみた。

本体の実売価格が3万円台のため、アクセサリーにどれだけ投資するかは正直微妙なところであり、一般的には試みないと思う。だが、電源やアクセサリーも重要なコンポーネントとしてとらえる方は、電源ケーブルに5千円程度・ラインケーブルに3千円程度かけて自作すると、その後の音質の向上から判断しても、決して無駄な投資ではないと思う。

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