導入手順を易しく解説

古いiPodが生まれ変わる! FLAC再生も可能にする「Rockbox」とは?(前編)

海上忍

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2011年05月10日
毎年のように新機種を投入し、買い替えをうながす「iPod」。そのつど誘惑に負け、自宅には現役を引退したiPodが多数、という方も少なくないことだろう。

しかしiPodに内蔵のバッテリーやストレージは生きているはずで、これを活かさない手はない。前後編の2回に分け、iPodのファームウェアを書き換えて新しいポータブルオーディオプレーヤーへと生まれ変わらせる「Rockbox」を紹介する。

使わなくなったiPodも、サードパーティ製ファームウェアを導入すれば利用価値が出てくるかもしれない

■iPodは「小さなコンピュータ」

一般的な基準でいえば、iPodはポータブルオーディオに分類される。しかし、10年前に発売された第1世代の時点から、32bit CPUのARM7TDMIを搭載し、全体を統括する処理はそのCPU上で行われる。

iPodの表示装置を内蔵の小型液晶パネル、入力装置をスクロールホイールに見立てれば、自律動作する「小さなコンピュータ」といえる。実際、システムソフトウェア(ファームウェア)も、機能追加や不具合修正を考慮してか、書き換え可能なフラッシュROMに収録されている。強調されることは少ないが、2001年のデビュー以来、iPodは一貫して小さなコンピュータなのだ。

とはいえ、iPodはシステムそのものが非公開なうえ、そこへアクセスする方法が用意されていない。この点において操作の自由度が高いパソコンとは大きく異なるが、好奇心旺盛なユーザーコミュニティにより、システムそのものを置き換える努力が始まった。

その成果が、今回紹介する「Rockbox」だ。そもそもはiPod以外のMP3プレーヤーを対象に開発が始まったが、2005年頃からiPod向けに移植が開始され、現在では第1世代(1G)から5.5GまでのiPodと、iPod mini、iPod nano(1G〜2G)がサポートされる。

早い話が、それらオールドiPodのシステムをRockboxに置き換えることで、別の機能を持つポータブルオーディオとして生まれ変わらせることができるのだ。

使わなくなって久しい第5世代iPodに「Rockbox」を導入、FLACプレーヤーなどとして再利用を図る

Rockboxをインストールすれば、FLACやOGG VorbisなどAppleの純正ファームウェアでは対応しないコーデックが利用可能となる。DACの性能など内蔵されたチップに依存する部分は変わらないが、イコライザや各種再生支援機能も豊富なため、オーディオファンにとってメリットは少なくない。なにより、iPodをそのまま眠らせておくのは惜しいというものだろう。

表1:Rockbox(v3.8.1)が対応するオーディオコーデック
非可逆圧縮 MP1、MP2、MP3、AAC、Ogg Vorbis、AC3、ATRAC3、WMA、Speex、Musepack、Lossy WavPack
可逆圧縮 FLAC、ALAC、WavPack、Shorten、Monkey's Audio、TTA
非圧縮 WAV、AIFF、Wave64、Sun


Rockboxを導入するまえに知っておくべきこと

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