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ワイヤレスストレージも製品化

サンディスク、世界最大容量「128GB」のmicroSDXCカードを4月発売

公開日 2014/03/05 13:59 山本 敦
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発表会にはサンディスク コーポレーションからバイスプレジデント リテール製品マーケティング 新興国市場担当のディネッシュ・バハール氏が出席した。サンディスクのコンシューマー製品を担当するバハール氏は、新製品の特徴やサンディスクのビジネス戦略に関する説明を行った。

ディネッシュ・バハール

昨年にブランド設立25周年を迎えたサンディスクは、昨年約6,200億円の売上高を達成。東芝とのパートナーシップにより、NAND型フラッシュメモリー市場では半分近くのシェアを占める。売上高の内訳は62%が法人向けOEM、38%はリテール事業の収益になる。研究開発費700億円の多くが技術開発に投じられており、およそ5,000件の特許を保有する。

バハール氏はメモリー媒体の技術革新が引いてはモバイル端末やデジタルカメラのイノベーションを生み出したとしながら、今日のスマートフォンの普及拡大が、さらに高速・大容量なストレージのニーズ増加に繋がっていると説明する。「リッチなコンテンツの記録が容易にできるようになった一方で、スマートフォンの内蔵メモリーがどれほど大容量になっても、もはや十分ではなくなった。iPhoneなど容量拡張ができないモバイル機器を所有するユーザーにとって、外部記録媒体の確保は絶対不可欠。このようなユーザーケースを見越して"サンディスク コネクト”シリーズを商品化した」(バハール氏)

より大容量で便利に使えるストレージのニーズ拡大に対応していく考えを述べた

先のページで紹介したとおり、”サンディスク コネクト”シリーズは日本国内での販売予定は今のところ決まっていないが、「ケーブル接続やクラウドが不要。簡単に使えるストレージデバイスとして、発表後も高評価をいただいている」とバハール氏は製品の魅力をアピールした。日本での登場機会を待ちたい。

さらに5年ぶりとなる日本でのUSBメモリー市場再参入について触れたバハール氏は、本日発表の「エクストリーム プロ」シリーズのほか、64GB/32GB/16GBの2種類を揃える「エクストリーム」シリーズ、マイクロタイプの「クルーザー」シリーズの3本柱を紹介。高機能でそれぞれに特徴を持た3シリーズで、日本市場における再度の本格展開を宣言した。

同社ディレクター リテール製品マーケティングのスーザン・パーク氏も来日。記者発表の舞台に登壇してmicroSDXCメモリーカードの特徴について述べた。


スーザン・パーク氏
サンディスクのこれまでの歩みについて触れたパーク氏は「フラッシュメモリーがなければデジタル写真・映像文化に今日ここまでの発展はなかったはず。サンディスクのブランドは様々なソリューションを提供してきた」とした。その上で、「昨今ではビデオは4K化、デジタル写真も高画素化が進んできたため、キャプチャーされるファイルのサイズが肥大している。サンディスクとしては、これまで地道に培ってきた技術をベースに、今後も高速/大容量/高画質な写真・ビデオ記録を支えていきたい」とした。

さらにパーク氏はスマートフォンやタブレットなど、モバイルカテゴリーでのイノベーションもサンディスクがリードしていく考えについて言及した。「モバイルの技術革新により、デジタルコンテンツと人々の関係性が変わりつつある。誰もが常時モバイル機器を持ち歩きながら、何かを記録・再生している。モバイル機器のデータ量は写真の場合は2倍、ビデオは4倍、モバイルゲームは40倍に直近の3年間だけでもサイズが跳ね上がっている。当社は安定して高速記録ができる大容量ストレージを速やかに提供しなければならないと考えている」(パーク氏)

コンシューマーへ独自調査を重ねて吸い上げた意見を元に、世界最大用容量となる128GBのmicroSDメモリーカードが誕生したという。今回遂げることのできた技術革新として、極薄のフォームファクターを採りながら、これまでは8層が限界だったメモリーダイの積層構造を16層に進化させた点を強調。16枚のダイをそれぞれ1本の髪の毛ほどに薄く成形し、ゴールドワイヤーで結合することで記録層としている。

128GBのmicroSDメモリーカードを実現するにあたって技術的なブレークスルーとなったポイントを紹介

16層のダイを積層してメモリーを形成している

パーク氏は「当社が2003年に発売した最初のmicroSDメモリーカードは128MB。当時の製品はメモリーダイを2枚積層したものだった。それから今日まで10年間に技術発展を遂げて、容量は1,000倍に飛躍した。サンディスクはコンシューマーフラッシュメモリーのトップブランド。私たちの成功は、ブランドを信頼して下さるカスタマーが居てこそのもの。今後もイノベーションを続けながら、カスタマーに最良のユーザー体験を届けるベストのフラッシュストレージとソリューションを提供したい」と抱負を語った。

10年間で1000倍の大容量化を実現

日本法人のサンディスク(株)マーケティング部 シニアマネージャー 岩崎健氏も登壇した

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