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世界最小の4K2Kディスプレイ現わる

<CES>パナソニックプレスカンファレンス − 55型の液晶“Smart VIERA”など披露/20型4K IPS液晶も出展

2012/01/11 AV REVIEW編集部:長濱行太朗
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パナソニックのプレスカンファレンスが開幕した。有機ELディスプレイや高機能なスマートフォンの登場、ネットワーク環境の強化などを他社が打ち出しいく中、2012年のパナソニックの動向に期待するプレス関係者が会場には多数参席していた。

プレゼン用ステージにはテレビやビデオカメラだけでなく、多ジャンルに渡り同社の製品が置かれていた

プレスカンファレンス会場は多くのプレス関係者で賑わっていた

■5つのコンセプトをもつ「SMART VIERA」

同社では、2012年はプラズマテレビに新しいコンセプトを打ち出しいくと発表。それが、IPTVの新たなライフスタイルである「SMART VIERA」という思想だ。

この思想には5つのコンセプトが含まれている。「ネットワークの強化」「簡易的な操作」「さらなる画質向上」「エコ」「デザイン」の5つだ。そのコンセプトを基に2012年には新たに42〜65インチサイズ間で17モデルをラインナップし、3D対応プラズマテレビをさらに拡充していく考えだという。

「SMART VIERA」の解説の際にの5つのコンセプトがつながり合う図がスクリーンに投影されていた

ネットワークの強化では、クラウド技術を軸とし、ハードウェアやアプリケーションを多数開発することで、同社ネットワークの拡大と構築を考案しているとのこと。今回のネットワークの向上では、DLNA接続による製品間の操作をさらに簡単にできるような連携にも取り組んでいるという。直感的で簡単な操作が可能なアプリの開発により、ユーザーが従来以上にネットワークにストレスを感じずに活用できるようにするとのこと。

2012年のVIERAの画質向上の基本思想として、業界最高クラスの黒再現、超高速応答性を取り入れることにより画質向上を挙げている。新たなパネル技術の「Neo Plasma Black」パネルでは、従来からさらにプラズマの予備放電動の制御技術を向上させた。

その結果、早い動画への対応を実現した超高速応答性を実現し、なおかつ明るい環境下でもコントラストが高く、解像感の高い映像再現を可能にしたという。特徴として6,220,800ピクセルのローカルディミング、24,576の色階調が挙げられる。

また、3D映像の改善のひとつとして、3Dメガネの改良も行っている。軽量でBluetoothでの充電が可能な3Dメガネの開発により、3Dの視聴環境の改善も図っている。

エコの部分では、プラズマパネル内の鉛や水銀の長寿命化を実現。改良された蛍光体の採用は、発光効率と電力効率の改善にもつながっているため、消費電力の抑制を実現している。またエコを重視しているグリーンブランドとしても、全世界でトップ10以内に入るという。

デザインの部分では、クリーンでシンプルながらもエレガントなデザイン「Glass & Metal」のデザイン思想を取り入れていく。住まいとの調和を考慮しつつ強力な存在感を与えるデザインとなっているとした。

スクリーンには2012年のコンセプトの「SMART VIERA」の思想に準じたプラズマテレビとてしてVT/GT/STシリーズの新製品が投影されていた

一際存在感を放つ新デザインのプラズマテレビVTシリーズが展示されていた


コンパクトな筐体のBDプレーヤーのDMP-BBT01も展示

VIERA Connectに対応したタッチパッドのFZ-A1

■LED技術搭載の大型液晶テレビを市場に投入

2012年、同社はバックライトにLEDを採用した液晶テレビの大型サイズモデルを市場に投入していくという。従来までは最大37型までだった液晶モデルだが、今回44型、55型サイズをラインナップに追加する。

超高速スキャンが可能なLEDバックライト技術を搭載しており、同社のIPSαパネルとの併用により、視野角が広く、解像度を保持し残光を低減した高解像度な動画再生を楽しむことができるという。

また、広視野角や高透過率のパネルの採用はクロストークの少ない3D映像の実現にも一躍になっているとのこと。新しく改良された高効率の液晶パネルにより、25%の消費電力の低減を実現していており、エコの効果も高いという。


液晶モデルのWTシリーズ。WTシリーズも「SMART VIERA」の思想を受け継いだモデルだ

プレスカンファレンスの会場での実機展示はなかったが、DTシリーズにも大型のモデルがラインナップ
加えて、3D対応機では偏光メガネのモデルもラインアップするとも発表。これらを含め、WT/DT/ETシリーズなど、8シリーズ/16モデルで液晶テレビのラインナップを展開していくという。

■世界最小4K2Kディスプレイが登場

そして、会場で一際注目を集めたのが4K2K解像度の20インチディスプレイだ。解像度は3840×2160、約8.29メガピクセル。パネルにはIPSαを採用。ディスプレイの厚みはわずか3.5mmで世界最薄/世界最高画素密度を誇るモデルだ。

IPSαパネルはシンプルな画素構造のため、高精細なディスプレイをつくるのに適している。パネルの特徴として高コントラストで色再現性にすぐれたISP-Pro技術を施している点が上げられる。また同時に新液晶分子配向のプロセス技術により超高開口構造のピクセル構造となっている。


スクリーンに世界最小の4K2Kディスプレイの内容が投影されたとき、会場にはどよめきがおこった
残念ながらプレスカンファレンスの会場には本モデルが展示されていなかったが、同社ブースには展示しているということなので、ブース取材で製品の詳細を改めて紹介したい。

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