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通期見通しも上方修正

ソニー、2010年度第2四半期の連結業績を発表 - ゲーム/PCの貢献などで687億円の利益計上【情報追加】

公開日 2010/10/29 16:55 ファイル・ウェブ編集部
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ソニー(株)は、2010年度第2四半期(2010年7月1日から9月30日まで)の連結業績を発表。本日、記者向けの会見を行い、同社CFOの加藤優氏と、業務執行役員 SVPの神戸司郎氏が出席した。

ソニーCFOの加藤優氏

ソニー 業務執行役員 SVPの神戸司郎氏

売上高は、為替の悪影響があったものの、音楽分野を除くすべての分野で増収となり前年同期比4.3%増の1兆7,332億円を計上。そして営業損益は、687億円の営業利益を達成。326億円の損失を計上した前年同期から大幅に改善した。

2010年第1四半期 連結業績

セグメント別の業績情報

加藤CFOは今回の結果について、「円高など厳しい経営環境の中、相応の利益を確保できた。コスト低減などにより基礎体力ができてきた」と総括した。

営業損益改善には、ゲーム事業及びPCの貢献があったネットワークプロダクツ&サービス分野が大きく寄与。同分野の売上高は、前年同期比5.0%増加の3,691億円で、これは主に商品力強化により全地域でシェアが拡大し売上台数が増加したPCの増収によるものだという。

NPS分野の営業利益増減要因

なお、ゲーム事業全体では前年同期比減収となったが、PlayStation Moveの好影響もあり、PS3のハードウェア及びソフトウェアの売上高は前年同期に比べ増加。ハードウェアのコストが大幅に改善し、売上高も伸びたPS3も営業損益改善に寄与した。

なお、PS3の第2四半期の販売台数は350万台だった。加藤氏は「年間計画の1,500万台に向け、順調に推移している。またPS Moveの投入などにより、年末商戦に弾みを付けていく」と説明した。

加藤氏は、噂されているPSP 2やPSP goについても言及。「現在の機種を作った時点から、当然次のモノも考えている」としながらも、詳細については「現時点でいつ頃とか、考え方はこうとかの詳細は言えない。しかるべきタイミングが来たらご案内したい」と述べるにとどめた。

■テレビは増収も赤字基調、ビデオカメラも売上減少

テレビ事業などが含まれるコンスーマー・プロフェッショナル&デバイス分野の売上高は、前年同期比1.4%増の8,853億円で、前年同期比158.7増となる169億円の営業利益を達成した。

同分野での営業利益については、デジタルシネマプロジェクター及びHD制作用の放送・業務用機器などの売上が増加したプロフェッショナル・ソリューション、イメージセンサーの売上が増加した半導体などが利益増加に寄与。

一方で、販売台数が増加し売上高が増収となったものの価格下落の影響を受けた液晶テレビと、売上が減少したビデオカメラがマイナスの影響を与えたと説明している。

CPD分野の営業利益増減要因

主要コンシューマー機器やゲーム機器の売上台数

テレビ事業単体で見ると、第2四半期の販売台数は前年同期比50%増の490万台となったが、価格下落などが響き、損益面では160億円の損失を計上した。

2010年度通期のテレビ販売目標は、2,500万台という期初の数値を据え置いたが、加藤氏は「この数字の達成は3四半期の出来にかかっている」と慎重な見方を崩さない。

テレビ事業は依然赤字基調で、加藤氏は「ゲーム事業は年間黒字化の目途が立った。ソニー・エリクソンも3四半期連続で黒字となった。残るはテレビだ」と、テレビ事業の収益力向上が目下の懸案事項と説明。

通期でのテレビ事業の損失がどの程度になるかという点については、「これも3Qの仕上がり次第だが、昨年は700〜800億円の損失だったのに対して、今年はそれほど大きな金額は想定していない」とコメントした。

なお、来期以降のテレビ事業黒字化に向けた施策を尋ねられた加藤氏は、「色々な方面で努力している」と述べ、「まずは商品力が最も重要。コストダウンについても、これまでも固定費を下げる努力を行っているが、これをさらに進める。アセンブリー系の工場売却や部品の共通化、半導体の内製化などの工夫を行っている。パネルの調達の方法もカギになるだろう」とした。

さらに加藤氏は「製品を売った後の広告収入など収入の多角化、コンテンツメーカーとのパートナーシップなどが今後は重要になる」とも強調。その象徴が「Sony Internet TVとのことだが、同社が10月に北米で販売を開始したSony Internet TVの販売は、加藤氏によると好調な滑り出しを見せているという。

なお、国内のエコポイント制度終了に伴う駆け込み需要については、「例年の1年分に近い量が第3四半期に集中するようなマグニチュードで、市場が盛り上がっている」と、需要の盛り上がりの大きさを強調。

需要の急増により供給不足が起きるのでは、との質問に対しては、「最近はサプライチェーンマネジメントの精度を上げてきているが、現時点で足りる、足りないという話は言いにくい。売れるところには最優先で供給を回していきたい」と述べるにとどめた。

■3Dは「長い目で見ていきたい」

3Dについては「ソニーは3Dのエコシステムのすべてに顔を出している。産業として3Dが育つのが一番大事で、そうなるのが我々としての目論み。長い目で見ていきたい」とコメント。

ただし3Dテレビの売れ行きについては、「立ち上がりの動きは、正直に言って期待よりは下回っている。薄型テレビ販売の10%程度を3Dにしたいと期初に申し上げたが、現時点では正直に言って難しいかな、と思っている」とした。

■ネットサービス拡充に期待、タブレット端末も検討

加藤氏は今後、ネットワークサービスの売上を伸長させたいという考えも強調。「Qriocity」については「欧米でも間もなく動画配信を開始するほか、クラウドベースの音楽配信サービスも年内に始める」と期待感を表明。「今年度、PlayStation NetworkとQriocityで800億円程度の売上を見込んでいるが、そのほとんどはゲーム。今後、将来的には3,000億円程度の売上をまずは目指していく」とした。

タブレット型デバイスについても加藤氏はコメント。「PCやスマートフォンのあいだに位置するタブレット型デバイスはモバイルの非常に重要な分野。色々検討している」と述べ、市場投入に積極的な姿勢を示した。

■2010年度通期の業績予想を上方修正

なお、構造改革費用については、前年同期の246億円に対し、当四半期は140億円を計上。このうち約4分の3は製造事業所の再編にともなう費用で、その大部分は9月に発表した欧州のバルセロナ工場に関する今後実行予定の譲渡(関連ニュース)及びその固定資産の減損に関する費用だという。

そのほか、映画分野の売上高は前年同期比6.1%増加の1,448億円となり、営業損益は前年同期に比べて16億円改善となる48億円の損失を計上。音楽分野の売上は、マイケル・ジャクソンのカタログ作品の売上貢献が大きかった前年同期に比べ10.8%減少の1,110億円で、パッケージメディアの音楽市場の縮小及び米ドルに対する円高の影響もあり減収。この影響により営業利益は前年同期に比べ5億円減少し、81億円となった。

主要製品の当四半期での売上台数は、液晶テレビが490万台、ビデオカメラが120万台、コンパクトデジタルカメラが620万台、PCが230万台。 2010年度全体での売上台数見通しは第1四半期の業績発表時(関連ニュース)と変わらず、液晶テレビが2,500万台、ビデオカメラが530万台、コンパクトデジタルカメラが2,300万台、PCが880万台と予想している。なお、PS3の当四半期の売上台数は350万台。

2010年度の連結業績予想については、7月29日に発表したものから売上高を3%減の7兆4,000億円へ下方修正する一方で、営業利益は11%増の2,000億円へと上方修正。

連結業績見通し

見直しの要因としては、下半期の米ドルに対する前提為替レートを円高に見直したことにより、通期連結売上高が7月時点の想定を2,000億円下回る見込みであること、また、下半期の損益見通しについて慎重にみているものの、第2四半期の営業損益が、主にゲーム事業及びPCの好調により7月時点の想定を上回ったことによって、通期営業損益が7月時点の想定を上回る見込みであることなどを挙げている。

また、CPD分野の通期営業利益が7月時点の想定を下回る見込みであることも要因として言及。第2四半期の営業利益はほぼ7月時点の想定どおりだったが、下半期の損益見通しについては、前述の米ドルに対する前提為替レートを円高に見直したこと、及び北米における液晶テレビの事業環境が悪化していることなどから、7月時点の想定に比べ、より慎重な見方をしていると説明している。

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