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9.4インチと5.5インチ×2の2モデル

【更新】ソニー、同社初のタブレット端末「S1」「S2」を秋以降に発売

2011/04/26 ファイル・ウェブ編集部
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ソニーは、本日開催した「ITモバイルミーティング」において、同社初のタブレット端末を発表した。

ソニーのタブレット端末「S1」「S1」

左がS1、右がS2

ソニーのタブレットは、形状の異なる2サイズをラインナップする。ディスプレイの詳細やカメラの画素数など、外形寸法や質量、バッテリーの持続時間など、スペックの詳細は明らかにされていない。

1つは家庭内で使用することを想定したもので、コードネームは「S1」。もう1つは持ち運びを想定し、折りたためるユニークな形状を採用。コードネームは「S2」だ。OSにはともにAndroid 3.0を採用している。

タブレット「S1」

横から見ると厚みが異なっており、重心バランスが偏っている

「S1」の画面サイズは9.4インチで、高精細かつ視野角の広いディスプレイを採用しているというが、解像度などのスペックは非公開。SoCにはTegra 2を採用する。カメラはフロントとリアに2つ。ネットワーク機能は「Wi-FiとWANに対応する」としている。

デザインにもこだわり、片側に重心を寄せた、偏重心の筐体デザインを採用。これにより持ち歩きやすさを高めた。

真横から見たところ

背面の様子

また、ソニー独自開発の「Swift & Smooth TECHNOLOGIES」を採用。日本語でいうと「サクサクテクノロジー」とのことで、様々な作業を高速に行うことができる。デモではウェブブラウジングやメーラーを使って、そのスピードをアピールした。

ソニーのタブレットの4つの特徴

メーラーの使い勝手の良さをデモ

さらに「Quick & Smooth Touch Panel」技術も搭載。指への追従性がよく、滑らかな操作感を実現しているという。

Qriocityとの親和性も高めた。タブレットに最適化されたUIを使って「キュリオシティ ビデオオンデマンド」が利用できるほか、音楽サービス「ミュージック アンリミテッド」を楽しむことができる。

そのほかPlayStation Suiteにも対応し、PlayStation Certifiedの認証も取得。タブレット端末としては初の対応となる。また「Reader Store」とも連携し、電子書籍を楽しむこともできる。

S1を使ってPS Suiteのゲームをプレイ

加えて、Twitterを始めとするSNS用アプリなども専用で用意する予定。会見では実際にいくつかのデモが行われ、そちらの様子は別項にて動画でレポートしている。

さらに赤外線リモコン機能も搭載し、様々な機器のリモコンとして活用できる。さらに、タブレット端末内のメディアコンテンツを、対応機器にDLNAを介して配信することも可能だ。

リモコンアプリのイメージ

コードネーム「S2」は折りたたみ形状で、5.5インチのディスプレイを2つ搭載。SoCにはTegra 2を搭載する。カメラはフロントとリアの2つ。S2はS1の特徴は継承しつつ、折りたたみ形状を活かした新たな操作方法を採用し、使い勝手を高めた。

「S2」

S2を折り畳んだところ


S2の背面の様子

もちろん縦位置での使用も可能

■同社幹部やAndroid生みの親が製品をPR − 「フリースタイル ハイブリッドPC」の存在も明らかに


ソニー代表執行役 副社長 コンスーマープロダクツ&サービスグループ プレジデントの平井一夫氏
記者会見には冒頭、ソニー代表執行役 副社長 コンスーマープロダクツ&サービスグループ プレジデントの平井一夫氏が登壇。「一つだけ申し上げたいことがある」と述べ、「お客様の好奇心をくすぐる製品を出していくという、ソニーがこれまで進めてきた考え方は新製品でも変わらない」とし、「すべてのコンシューマー製品がつながることの付加価値」を訴求したい、と述べた。

また平井氏はNGPやPS Suiteも例に挙げ、ハード、ソフト、ネットワークを組み合わせた新しい体験を提供していきたいと述べた。

平井氏はまた、「本格的なクラウド時代に突入する」と強調。「ネットワーク上でどこでも、どの機器でも、ビデオやゲーム、コンテンツにアクセスできる」ことの意義をアピールした。

またミーティングには、ソニー株式会社 業務執行役員 SVP 兼 コンスーマープロダクツ&サービスグループ デピュティプレジデントの鈴木国正氏らも登壇した。

ソニー株式会社 業務執行役員 SVP 兼 コンスーマープロダクツ&サービスグループ デピュティプレジデント 鈴木国正氏

鈴木氏は、スマートフォンやタブレット端末が人気を博している現状を改めて説明。様々なコンテンツを気軽に楽しめるタブレットを開発した、と述べ、「S1」「S2」を発表した。

そして「まるで雑誌を持つかのように安定して持つことができる」と、S1で採用した偏重心の筐体デザインの利点を説明。SNS用アプリについても「スマートフォンよりはるかに使いやすいツールを提供していく」と意気込みを語った。

加えて、「ウェブブラウザの快適さに徹底的にこだわった」などとも述べ、「タブレット本来の目的であるストレスのない操作感を目指した」とコメント。デザインについても「フルなブラウジングを損なわずにいかにして外に持ち出しやすくするかを追求してこの形状に辿り着いた」と述べ、最後に「ユーザーの好奇心を満たすコンテンツを快適に、スマートに操作し、使い続けていただけるスペックを用意できたと思っている」と自信を見せた。

さらに、会見にはAndroidの生みの親でもあるGoogle モバイル担当 上級副社長のアンディ・ルービン氏も登場。「私は40年ほど前に、ある熱にうなされた。それは『ガジェットフィーバー』だ」というジョークで会場の笑いを誘ったルービン氏は、起業家だった父の最大の顧客がソニーであったことを紹介。親子2世代に渡ってソニーとパートナーシップを組むことになった縁について述べた。

Google モバイル担当 上級副社長 アンディ・ルービン氏

そして製品について「ただ単にハードウェアとして素晴らしいのではなく、ソニーならではのユニークなものだ」と評価。「ソニーという会社が見事にAndroidを活かして製品を作り上げたことをうれしく思う」と言葉を続け、「発売されたあかつきには、ぜひ私が最初のオーナーになりたいと思っている。子供の頃と同じように胸をワクワクさせている」と述べた。

会見の最後には再び鈴木氏が登壇し、今回発表したタブレット端末以外のPCでも“VAIO”に新型機を投入することも発表。「フリースタイル ハイブリッドPC」と銘打った、キーボードをスライド収納するモデルなどを投入する予定であることを明かし「ソニーは続々と新しい商品を出していく。今年はメディアの皆様を忙しくさせるのでぜひご期待頂きたい」と会見を締めくくった。

タブレットだけでなくPC市場全体が今後も伸張していくと予測

スライド式でキーボードを収納する新たな“VAIO”の存在も明らかにされた

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