「よりマスターテープの原音に近い音で再生」

SME、高音質CD「Blu-spec CD2」を発表 − 111作品を12月に発売

公開日 2012/09/28 15:25 ファイル・ウェブ編集部
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
(株)ソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)は、高品質CD「Blu-spec CD2」を発表。第1弾として「ベスト・クラシック100」他111タイトルを12月5日と19日に発売する。

ロゴ

2008年に発売を開始した「Blu-spec CD」(関連ニュース)からさらに研究開発を重ね、ブルーレイディスク製造技術のすべてをCD製造に投入したことにより、「よりマスターテープの原音に近い音で再生することができるようになった」としている。もちろんCompact Disc Digital Audio(レッドブック)規格に準拠しており、通常のCDプレーヤーで再生可能。

原盤製造には、「Blu-spec CD」に使用したブルーレイディスクカッティング用のブルーレーザーのみならず、カッティング方式(Phase Transition Mastering)も踏襲。これにより高精度で理想的なCDピット形状を実現したという。また、ディスク素材は「Blu-spec CD」で実績のある「高分子ポリカーボネート」を採用した。

原盤材料には、ガラス原盤に比べ表面の粗さが約1/6に減少したという半導体製造用シリコンウエハーを採用。欠陥も最小で、超安定カッティングに寄与するという。

また、記録層をフォトレジスト(光記録)から、金属酸化物レジスト(熱記録)にし、正確な熱コントロールを行うことによって、より理論値に近いピットが形成可能となり、ジッター量を約1/2にした。

ジッター測定結果

さらに、ブルーレイ用の超高精度カッティングマシンによる超微細露光を行うことにより、トラックピッチの精度を約20倍、レーザービームの照射位置精度を約10倍に改善させた。そのほか、原盤から直接複数のスタンパー製作が可能なためメタルマスター・マザーが不要な点も特徴のひとつ。

スタンパー拡大写真

第1弾として、ブルーノ・ワルターや小澤 征爾、ギュンター・ヴァントら100タイトルを揃える「ベスト・クラシック100」や、ジミ・ヘンドリックス作品など「ロック:紙ジャケ再発」シリーズ7作品、計108作品を12月5日に発売。12月19日にはジョー・ストラマー & ザ・メスカレロスの3作品も発売が決定している。

価格は「ベスト・クラシック100」の大半が1,890円(以下、価格はすべて税込)で、一部に2,730円のもの、そして「これがBlu-spec CD2だ!ベスト・クラシック100編」と題した1,575円のオムニバス盤を用意。「ロック:紙ジャケ再発」は、12月5日発売の7作品が2,730円で、12月19日発売の3作品が2,205円。全タイトルの詳細は同社がPDFで公開しているプレスリリースで確認できる。

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク