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テクニクスが次の50年輝き続けるブランドになるために − 小川氏が語る今後の展望

ファイル・ウェブ編集部

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2015年03月25日
昨年のIFAで鮮烈な新生を果たした名門オーディオブランド「Technics(テクニクス)」。今年2015年はブランド誕生50年という節目の年であるとともに、新生テクニクス本格始動となる年でもある。

それを牽引するキーパーソンのひとりが、テクニクス事業推進室 室長の小川理子氏だ。パナソニックの音響研究所で音響心理学などの研究に基づき、テクニクスのホーン型スピーカー「SST-1」などの開発に従事。新生テクニクスでは技術面・音質面の監修も行う。その一方でプロのジャズピアニストという顔も持つ小川氏。新生後の手応えや今後の展望について、そして音楽とオーディオの関係性についてお話をうかがった。


テクニクス事業推進室 室長 小川理子氏

Technicsブランドへの高い期待感を実感

― 昨年9月のIFAで新生をアナウンスしてから約半年が経ち、今年2月からはいよいよ製品の国内販売もスタートしました。国内外の反応はいかがですか?

小川氏:IFAのあと、アメリカのCESやイギリスのBristol Showなど世界各国でお披露目を行ってきましたが、みなさんから「よく復活してくれた」というお声をいただいています。製品の発売を今か今かと待ってくださっていた方も多いのではないでしょうか。

世界各地域ごとに音の好みや受け止め方は異なりますが、テクニクスというブランドに対する期待感はどこでも非常に大きいと感じています。特にドイツは波形評価などで客観的な細かい分析をする傾向がありますが、エディターやディーラーの方々から高くご評価いただいています。最高得点を付けていただいたところもありました。

― 日本でも、伝統あるテクニクスというブランドの復活を喜ぶ声が多いです。先日音元出版が開催した試聴イベントでも「憧れのブランドだった」「過去の銘機をいまだに大事に使っている」という来場者の話をうかがい、テクニクスファンの多さを感じています。


12月、1月に開催した「Technicsプレミアム試聴会」には多くの方々が参加し、それぞれの熱い思いを語ってくださった
小川氏:本当に有り難いことです。ブランドが再浮上するときは、ものすごく重い重い飛行機のようでしたが、何とかみんなで乗り越えました。最後は冬休み返上でしたね…。ネットワークやソリューションまで含めたこういった大規模開発は、オーディオ事業ではこれまで例がなかったんです。テクニクスの製品開発にも十数年のブランクがありますし、各部門で研鑽を積んでいた技術者たちも、基本的には単品コンポーネント開発しか行っていなかったわけですから。

産みの苦しみはすさまじかったですが、市場導入して皆様から良いフィードバックをいただけると、非常に励みになります。“Referenceシステム”R1シリーズではブランド復活にかける覚悟や決意を、“Premiumシステム”C700シリーズでは「今までのテクニクスとは違う」ということを感じ取っていただけていると思います。


「次の50年輝き続けるブランド」を目指す

― ブランドに対する期待が高い一方で、「これから先もブランドを長く続けていくのか?」「昨今のハイレゾブームに便乗しての復活なのでは」という方もいらっしゃいます。


小川氏:もちろんそういった環境の変化も認識していますが、私たちはもっと大きなとらえ方をしています。現在は多くの価値観が同時並行で世の中に存在していて、「オーディオはこうでなくては」という旧来の価値観だけではなく、多様な層が楽しめる可能性も秘めていると思っているのです。そこに適応していくのはメーカーの責務でもありますし、今までできていなかった部分でもあると思います。

今年2015年は、テクニクスブランド誕生50年目に当たります。この節目の年に新生テクニクスの製品を市場導入できたことに、歴史的な重みを感じます。ではこれからどうするのか? ということですが、私たちは「次の50年輝き続けるブランドを作る」のが夢なんです。夢を持とう、輝くブランドでありたいね、と常にみんなに言っています。

―「次の50年」。つまりそれだけ、テクニクスというブランドを育て続けていくという覚悟があるというわけですね。

小川氏:テクニクスのメンバーで冗談めかして話すんですけど。「『次の50年』って、その頃にまだ生きてるのは小川さんだけかもね(笑)」なんて言われるんですが、「うーん…、でも私は100歳まで生きてピアノを弾くつもりでいるから、まあそうかも知れへんね(笑)」と。


名プレーヤー(=技術者)たちの持ち味を引き出す“コンダクター”

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