HOME > インタビュー > テレビの楽しさをつなげるアプリ − 東芝「レグザAppsコネクト」開発者インタビュー

「4つの最新アプリ」の魅力に迫る

テレビの楽しさをつなげるアプリ − 東芝「レグザAppsコネクト」開発者インタビュー

公開日 2013/12/25 11:59 山本 敦
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

人名も「たなかまさひろ」を漢字で「田中将大」と正しく認識する。「ももクロ」など略称にも正しく反応した。他にも例えば「きのうのドラマ」や「音楽番組を検索」といったフリーワードによる検索にも対応。検索結果のリストから、タイトル名を見ながら視聴したい番組を絞り込んで探すこともできる。

「news every.」での音声検索結果。番組名にスペースが入っていたり、人物名もグループの略称であったりしても対応するものがある

「あしたのドラマを予約」と入力すれば、未来番組から候補を一覧表示してアプリから録画予約も入れられる。アプリ画面の上部パネルはジェスチャーリモコンになっていて、画面をなぞることで検索リストのスクロールやボタンのカーソル移動などが操作できる。

検索に用いたキーワードを学習する機能も設けた。例えば「Jリーグ」というキーワードで音声入力を行ったとする。初回の検索時にカタカナの「ジェイリーグ」が第1候補で、アルファベットを含む「Jリーグ」が第2候補として表示した場合、ユーザーが「Jリーグ」を正しい認識結果として選択すれば、次回の検索から発声に対して「Jリーグ」の文字列を優先して検索をかけるようになる。金子氏の説明によれば、アプリ内に検索キーワードをデータベース化して持たせておく領域を設け、そこに学習したキーワードを登録していく機能を端末ごとに搭載しているのだという。「Jリーグ」のようなメジャーなキーワードについては検索結果の上位に表示するよう、データベースの精度を四半期ぐらいのペースでアップデートしながら調整も行っているそうだ。例えば「ワールドビジネスサテライト」は略称の「WBS(ダブリュービーエス)」で音声検索してもヒットするよう細かな調整が施されている。


■「レグザAppsコネクト」の強みを集中強化していく

現在注力している4つのアプリについて、坪井氏は次のように関係性を位置づける。

「無料アプリの追っかけスタで興味のあるテレビ番組を見つけて、さらなる利便性はREGZAと組み合わせて充実させていくという自然な導線ができています。最終的にはREGZAと関連するアプリを使いこなしながら、テレビの原点的な楽しさを発見してもらいたいと考えています」(坪井氏)

これからレグザAppsコネクトのアプリはどのようなテーマのもとに進化していくのだろうか。

「アプリの種類を拡大していく方向での展開はひとまず終了したので、次は注力すべきところを集中的に強化していく段階にあると考えています。iPad用のRZ番組ナビをリリースしたこともその一つです」(金子氏)

「そのためにはアプリという形にはこだわるつもりはありません。ユーザーがテレビ番組を見たときの楽しさを、インターネットのツールなどを活用して共有できる様々なサービスを提供していく考えです。例えばその一つとして、TimeOnのFacebookページにもより力を入れていきます。視聴ランキングから読み取れるオススメ番組情報や、TimeOnの便利な使い方と新しいサービスなども紹介しながら、テレビが好きな方たちのための総合情報ページにしたいと思っています」(坪井氏)

テレビとアプリ、それぞれの機能に関連性を持たせながら高めていくことで、ユーザーにテレビの魅力を最大化して届けるプラットフォームがレグザAppsコネクトであり、東芝REGZAが目指すスマートテレビの姿であると言えるだろう。クラウドサービス「TimeOn」の進化も含めて、これからの動向にもより一層の注目が集まりそうだ。

前へ 1 2 3 4 5 6 7

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE