新製品批評
Phile-web >> 製品批評 >>東芝液晶テレビ 37LZ150



まず、AVクオリティをチェックしてみたい。処理の早さは高画質につながる。今まで手が回らなかった高度な処理が可能になるからだ。「メタブレイン」では、映像情報を10bitの高階調で処理するほか、新開発の高画質バックエンドプロセッサーLSIを搭載。このLSIでは、従来方式をさらに進化させた多階調処理機能「次世代魔方陣アルゴリズム」を採用し、滑らかな階調表現と色再現を実現している。さらに、ヒストグラムダイナミックガンマ機能は、1シーンごとの映像の明るさを1画素ごとに解析して、明るさの分布を正確に測定し、リアルタイムで最適なダイナミックガンマパターンを作り出す、という高度な処理を採用。これらの新機能によって、黒つぶれや白飽和のない、広いダイナミックレンジのある映像を実現している。

37LZ150搭載のデジタル新頭脳「メタブレイン」

1. CONQUESTII
2. 1チップバックエンドLSI
3. 大容量メモリー
4. ハイビジョンLANユニット
5. 64bit高速CPU
6. ダブルLAN端子
7. i.LINK端子
8. 光デジタル音声出力端子
9. 大容量メモリー
10. BS・110度CSデジタルチューナー
11. 地上デジタルチューナー

 



映像イコライジングも高度で、6色のベースカラー調整のほか、画面上から好きな色をピックアップし、自分の好みの色合いに変えられるカラーパレットコントロール調整がユニークだ。全体の色相に影響を与えずに、狙った色だけを調整できる点に新しいデジタルノウハウが感じられる。

実際の視聴では、解像感の高さとリアルな奥行き感が印象的だった。色再現はビビッドで、NRは浅めに設定されている。液晶が苦手とされる暗部の陰影表現も、新回路の威力で破綻なくこなす。夜景など明暗が連続して変化するシーンでも不自然さがなく、映像処理が適切かつ稠密に働いていることが分かる。高度な処理を加えながら、デジタル臭さを感じさせない映像に、高速&多階調処理のブレイクスルーが感じられた。


ヒストグラムダイナミックガンマ
1シーンごとの映像の明るさを1画素ごとに解析して明るさの分布を正確に測定 ヒストグラムダイナミックガンマの測定結果を元に、ダイナミックガンマパターンを作成。従来、暗いシーンに引きづられて再現できなかった微小な明部の階調も再現できるようになった(写真例は月の部分)
カラーパレットコントロール調整
空などの背景はそのままに、芝のあざやかさをアップ
ベースカラー調整
各6色の色合いと濃さをそれぞれ±30段階で調整可能

CONTENTS
・東芝 薄型大画面液晶テレビ「新・beautiful “face”」誕生
・これがデジタル新頭脳「meta brain」のすべてだ
・世界初!HDDのLAN伝送が可能 ハイビジョンネットワークを実現
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