巻頭言

黄金の2013年へ

和田光征
WADA KOHSEI

2009年、私は「サンフラワーマーケティング」宣言を掲げ、守りながら攻めるという音元出版の経営戦略を実行に移して参りました。

我々は絶えず太陽を向いて花を咲かせるひまわりでありたいと思っております。「Senka 21」をひまわりの茎に、100万人強のオーディオ&ビジュアルファンが集結する「ファイル・ウェブ」を種に、そしてオールカラーの各媒体と新規事業を花弁に譬えて、社是「業界の建設的な発展に寄与する」の具現に向け、厳しい環境の中でもたゆまず「サンフラワーマーケティング」経営を実行し、推進して参りました。

そして秋頃、読者からの熱い支持、業界からの強い賛同のメッセージと共存共栄の実践のひろがりという形で、その効果が明確となりました。今なお勢いが強まっております。その概要をご紹介しましょう。

(1)ファイル・ウェブ読者のパワー、その確実な広がりと定着。ファイル・ウェブにより運営されている国際コンシューマ・エレクトロニクス展「IFA」の日本語サイトが広く認知されたこと。

(2) 07年に実行した小社発行全誌のオールカラー化が完全に認知され、絶大な評価を得ていること。

(3)有力販売店との強力なコラボレーションを実現、インストアイベント、フリーペーパー等々で売り直結の大展開を実施。専門店、インストーラーとの強い信頼関係がさらなる連携へと深化していること。

(4)「オーディオ銘機賞」「ビジュアルグランプリ」「デジタルカメラグランプリ」「ホームシアターグランプリ」といった売り直結アワードの権威が上昇、流通及びユーザーからの認知度が確実なものとなったこと。

(5)オーディオディビジョンの活躍。雑誌のオールカラー効果が古い体質のオーディオ誌に革命をもたらし、ピュアオーディオ、アナログからオーディオアクセサリー、ケーブル、ネットワークオーディオに至るまで、オーディオ界での揺るぎないパワーになっていること。

(6)読者、ユーザーとのコミュニケーションシステムづくり。独自の謝恩読者大会やハイエンドショー、「音展」等への積極的参加によって、ユーザーとのコミュニケーションを図り、読者からのダイレクトなメッセージを雑誌作りのパワーの源泉としていること。

2009年に実践したサンフラワーマーケティング戦略は、それ以前に行った施策の効果と結びつくことによって小社に大きなパワーを生み出し、強力な人材も含め業界のインフラとして成長しました。このことは、業界の発展のため、そして業界に携わる各企業の発展へ、音元出版のメンバーがそれぞれの立場で貢献できるということでもあります。2010年を迎え、私たちは、時間軸のもとで有効にインフラを活かし、業界の繁栄につなげたいと思っております。

そして私は今年、「黄金の2013年論」を提唱致します。今は大変でありますが、2013年から黄金の成長期を迎えるという信念のもと、"明日の今日"思想で謙虚に着実に積極的に、スタートを切った2010年度をしっかりと歩んでいきたいと思います。業界の発展あって私どもも発展できるのであるという思いは、私の40年以上となる業界での生活の中でも全く不変であります。

皆様からもお力を賜りながら全力投球し、ともに発展していく。そんな2010年の始まりです。

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