巻頭言

ふたつのアワードと本多イズム

和田光征
WADA KOHSEI

2つのアワード、「ビジュアルグランプリ2006」と「オーディオ銘機賞2006」が発表された。
オーディオ銘機賞は小社創業30周年を記念して創設されてから28年近い歳月が流れた。この審査会の特長はオーディオ評論家側審査員8名とオーディオ専門店側審査員7名で構成されていることである。流通現場が加わることでよりユーザーに近い選考がなされ、受賞モデルはヒット商品となることが約束される。審査委員長は評論家側が斎藤宏嗣氏、専門店側がディスクユニオン会長の広畑照一氏。お二人とも十数年に亘って審査委員長を務めていただき、審査会が発展する原動力となっていただいた。
ところで今年の審査会を最後に広畑会長が審査委員長を大阪屋の森田正二社長にバトンタッチする。広畑会長には同審査会の顧問として引き続きご指導を仰ぐことになったが、2006年秋の審査会は斎藤審査委員長、森田審査委員長のもとで新しい時代を迎えることとなった。広畑会長には心から感謝申し上げ、お礼を申し上げます。
団塊世代の再登場でピュアオーディオ市場も成長軌道を描き始めてはいるが、まだ底を打った状況は続いており、審査会の役割はさらに重みを増している。ピュアオーディオルネッサンスに向かって全力投球していくことを宣言したい。
「ビジュアルグランプリ2006」の審査会は10月24日に開催されたが、発表は11月17日まで封印され、11月17日にAVレビュー誌、ファイル・ウェブ、ヨドバシドットコム、ラオックス、アバックのサイトで一斉に発表された。
年々、マーケットの巨大化が進んでおり、正直審査会も混沌としてきた。その結果受賞モデルの量が肥大化し、現段階で新しいビジュアルグランプリ像の検討に入っており、新しいカタチが来年夏の「ビジュアルグランプリサマー」で実施され、秋の審査会では新しい「ビジュアルグランプリ」が完成される筈である。
より権威のある、よりマーケットインのある、私どもの社是である「業界の建設的な発展に寄与する」確かなアワードにして、今まで以上の業界貢献を果たしていきたいと思う。
恬ヘ強い最高権威のビジュアルグランプリ揩アそ、志向する方向であり、多くの方々のご意見もお聞きして、新たなスタートを切っていきたい。
ところで前号トップインタビューのラオックス本多社長の記事はお読みいただいただろうか。お話いただいたほぼ全文を掲載し、ファイル・ウェブでも発信しているが大変な反響をいただいている。
セブンイレブンの発展の中心的役割をされた経営者であり、その思想、アクションはこれまでの業界では見られない新鮮なもので、9月期にはすでに黒字化させている。株価も就任時300円台であったが450円から500円の域まで上昇してきた。
その内容についてはお読みいただくとして、本多さんの我が業界への登場は有難く、本多イズムによる革命が進行することを心から願っているとともに、とりわけ地域量販、専門店にとっては救世主になると確信しているひとりである。

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