巻頭言


黄金週間  WADA KOHSEI


9月第4週はオーディオビジュアルにとってまさに「黄金週間」だ。
・A&Vフェスタ       (9月22日〜25日)
・東京インターナショナルオーディオショウ
               (9月24日〜26日)
・ハイエンドショウトウキョウ (9月24日〜26日)
・真空管オーディオフェア   (9月25日〜26日)
4つのイベントが9月第4週に集中するのである。これを機に年末商戦はいっきに盛り上がって欲しい。
しかし、別の見方をすればそれぞれのイベントが別々の場所でやることに違和感を覚え、何故、一ヵ所でやらないのかと思うユーザーも多いかもしれない。A&Vフェスタは横浜の「みなとみらい」、東京インターナショナルオーディオショウは東京・有楽町の「東京国際フォーラム」、ハイエンドショウトウキョウは同じく「東京交通会館」、真空管オーディオフェアは秋葉原の「損保会館」。こうした開催方法になったのには理由がある。
その経緯を辿ればなるほどと思う。まずA&Vフェスタの前身としてオーディオフェアがあって、1983年輸入オーディオ協議会スタートとともに輸入オーディオショウが始まり、オーディオフェアと完全に別々に開催するようになる。輸入ショウにアキュフェーズ、ラックスマンなど有力国内メーカーも合流し隆盛を極めていく。
輸入オーディオ協議会も入会規約が厳しく会員の一社反対でも入会できないことから、当然ながら新しい勢力が新しいイベント開催へと発展していき、2002年に始めてハイエンドショウトウキョウを立ち上げる。こちらは参加基準がおおらかで、来るもの拒まずだから参加社は7↓25↓32社へと膨張しており、入場者数も増加している。おそらく、運営の仕方によってはさらなる成長を遂げるのではないだろうか。
「東京インターナショナルオーディオショウ」は国際フォーラムの部屋数が限定されていて、これ以上新規会社が参加できない。従って、出展社がより特色を出して深みをつけているのが特長であり、そのことが功を奏して成功を収めている。
一方、「真空管オーディオフェア」は前述とは関わりなく独自に活動をしてきた。第1回目は1995年、確実に成果を挙げ、現在では40社程が参加しアナログブームもあって隆盛を極めていて頼もしい。
さて、A&Vフェスタである。今回はみなとみらい線が会場まで乗り入れ、さらに中華街駅もできるなどアクセスの良さは昨年と様変わりで、入場料の無料化もあって相当の入場者が期待できる。他のイベントがマニア向けなのに対して、一般層へもアピールしており、それぞれの層に支持されることは間違いない。
何と言っても新しいオーディオの提案、そしてホームシアターを充実させるなど近未来的志向をふんだんに盛り込んでいるのが特長だ。
夏期はエアコンが売れた。その資金をA&V、ホームシアターへ呼び込んで年末商戦を大いに盛り上げたい。その意味からも黄金週間の意義は計り知れない。
統一開催等の議論は成果の美酒を味わいながら、最もいい方向ヘ導くことが大切ではないだろうか。

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