巻頭言

本質は集客 / 和田光征 WADA KOHSEI

小誌では「A&Vフェスタ2003」の成功を祈念して応援キャンペーンを続けている。是非とも成功させたいものである。関係各位の強い支援を願ってやまない。

さて、「オーディオフェア」から「オーディオエキスポ」へ。会場もTOC時代から見ても晴海、池袋サンシャイン、ビッグサイトと変遷。ここ数年は衰退の一途を辿り昨年、遂に中止となった。旧態依然とした体質、運営から衰退は当然であり、場当たり的な対応がさらに拍車をかけたといえよう。オーディオユーザーから完全に遊離していたのである。また、そのことに気づかず独善的になっていき、ユーザーから見放されたと言っても過言ではないだろう。

なぜ、ユーザーが見放したのか、それはまさにオーディオ協会、フェア、エキスポがユーザーの立場に全く立っていなかったからである。

そのことの反省を踏まえて「A&Vフェスタ」はこの秋開催されるが、成功することが来年(或いは未来)への最大ポイントであることの認識をまず、持つべきであろう。そこには旧来の保守的流れを完全に断ち切った上での、革命的と言って良い程の覚悟と強い思い入れが要るのではないだろうか。

成功へのポイントとしていくつか挙げたい。

@入場の無料化

横浜という地の利、再出発という諸事情を考慮し、入場料は無料化して、ともかく多くの入場者を確保することが重要である。今回、期待外れ(その本質は入場者が多かったか、少なかったかである)に終れば来年の開催がまた困難になるだろう。同時に入場券の制作費、発送費、また会場における設営、人件費等のコストを考えても無料化すべきである。

Aビジョンを持とう

3年後、5年後を想定したビジョンを持って、ことに当たるべきであろう。今年のフェスタ云々ではどうしても昨日の続き的要素が残り易く、曖昧になり易い。故にユーザーに立脚したビジョンを描き切って、明日のために今日をどうすべきかを考えるべきである。そうすれば今年すべき事は自ずと決まってくるのではないか。「A&Vフェスタ」のあるべき姿も自ずと描き切れるのではないだろうか。

Bインターネットでの併催

世はネットワーク時代である。日本又世界へインターネットで発信すべきである。フェスタ会場を基地化することによって、デイリーで情報をアップしていく。従来と確実に変化する部分でありユーザーからは支持される筈である。

C楽器フェア入場者の誘導

電子楽器で今、注目されているのがケーブルや電源である。それはブーム化している。ケーブルや電源アクセサリーを豊富に集めることで、「楽器フェア」入場者はかなり集まってこよう。

以上、私がずっと思っていることを記した。フェスタ成功は沢山の人達が来てくれることである。そのことが本質であり、出展社の強い期待でもある。本質に乗っとった「A&Vフェスタ」にして、美酒を味わいたいものである。

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