連載
デザインの視点〜
「クルマ、ファッション、ホームシアターのデザインを語る」

担当編集者からの裏話

「最近のアウディはAIBOと似ているね」で始まった対談は、「鈴木さんが考える、現代の自動車デザインリーダー考」へ展開し、さらに「日本のデザインはなぜか文化コードというものをもたない」という文化論まで発展。さらに「普遍美はあるのか」「魅力あるデザインとは何か」というお話にまで広がっていきますが、今号では、その前編まで。さて、この“デザイン対談”、傍らで聞いていたページ担当が感じたのは、「ファッション(衣服)の世界は、デザインの力という点で、とても成熟している分野なんだな。クルマも、ファッションとまではいかないまでも、成熟している。けれど、家電やオーディオビジュアルはまだまだなんだな」ということ。でも、そうした状況に変化が現れてきているのは確かで、例えばそれはホームシアターをやることがきっかけになっていたりするんですね。そんな意味で面白く読んでいただけるのではないでしょうか。それはそれで、今回、学者肌の柏木さんと、編集者肌の鈴木さんのお二人のキャラクターが際立っていたことも興味深い点でした。柏木さんは確実なことを確実なことばで誠実にお話されるし、鈴木さんはものの見方をびっくりするような切り口で面白い表現でお話される。対照的ですが、どちらも魅力的なのでした。