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DSP-AX4600

YAMAHA
DSP-AX4600

¥220,000(税抜)

発売:2005年6月下旬
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ビジュアルグランプリ2005SUMMER ≪銅賞≫受賞モデル

ビジュアルグランプリ2006 ≪銅賞≫受賞モデル

ビジュアルグランプリ2006 ≪サウンド部門≫受賞モデル

【SPEC】
●定格出力:130W×7 ●最大出力:180W×7 ●音声SN(LINE):100dB ●音声周波数特性(LINE):10Hz〜100kHz ●音声DAC:192kHz/24bit ●対応フォーマット:ドルビーデジタルEX、ドルビープロロジックII、ドルビープロロジックIIx、DTS-ES、DTS 96/24、DTS Neo:6、MPEG-2 AAC、CSII(SRS)、THX SelectII ●音声入力端子:アナログ×11、6ch/8ch×1、光×5、同軸×3、HDMI×2、i.LINK×2 ●音声出力端子:アナログ×11、RECOUT×4、7.1chプリアウト×1、光×2、HDMI×1 ●映像入力端子:コンポジット×6、S×6、コンポーネント×3、D4×3 ●映像出力端子:コンポジット×3、S×3、RCA色差コンポーネント×1、D4×1 ●コントロール端子:RS232-C×1 ●消費電力:440W ●外形寸法:435W×171H×438.5Dmm ●質量:19.0kg

※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。

テストレポート

回路の強化により基本性能を底上げ

長らく欠番だった20万円台のモデルとして待望の製品である。DSP-AX2500をベースとし、パワーは同じ定格130W×7としながら、電源トランスを大型化しケミコンにカーボンシース・タイプを使用するなど、音質面での充実を図った点が注目される。インターフェースはHDMI1.1とi.LINKを搭載。DSPエンジンには米国TI社製専用チップを採用し、3チップ構成でポストプロセッシングの高精度化も実現している。自動音場補正機能YPAOは57シリーズと同様のニューバージョン。CDに対してはボリューム直結のピュアダイレクトモードを搭載した。

ピュアダイレクトでの2チャンネル再生が秀逸だ。これまでAVアンプでは得られないほどのS/Nを実現し、きわめて静寂で彫りの深い音調を再現している。またウーファーに対する制動が確実で、立ち上がりが速く解像力に富んだ低音を描き出す。ウッドベースもピアノも芯がしっかりしてタッチの感触が精密だ。響きの厚みがよく、濁りがない。ボーイソプラノも透明度が高く、ニュアンスの緻密な再現である。

映画のまとめ方は巧みで、バランスが取れて過不足がない。立ち上がりのシャープネスと響きの厚みがうまく調和している。効果音もうまく捉えられているが、分解能はもう一つ行けるのかもしてない。スピーカーとのマッチング次第という気もする。『HERO』などでは映画らしい強調感も窺えるが、それが不自然にならず大げさになる一歩手前で踏みとどまっている。空間的な解像力が高く、分離のいい再現だ。『マスター・アンド・コマンダー』では遠近の出方、距離感の精度なども的確。セリフの感触もごくナチュラルだ。一音ごとの存在感が際立つ。オーディオ専用機でもなかなか得難い次元のS/Nを実現した本機で、ぜひCDも聴いて欲しい。

(text.井上千岳)