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PS9200

MARANTZ
PS9200

¥280,000(税抜)

発売:2001年11月
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高品位なオーディオを作り上げるフラグシップ機

【SPEC】●実用最大出力:210W×7(6Ω) ●定格出力:160W×7(6Ω) ●入力端子:コンポジット映像×7、アナログ音声×11、S映像×7、RCA色差映像×2、D4×2、デジタル音声(光5、同軸5) ●出力端子:コンポジット映像×2、S映像×2、RCA色差映像×1 ●外形寸法:455W×180H×485Dmm ●質量:22.3kg

※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。

テストレポート

電流帰還型回路を採用、S/Nの高い美しい表現

待望のフラッグシップ・モデルである。THX EXやDTS−ES6.1chなど最新フォーマットに全て対応。プロロジックIIやNEO:6も搭載している。パワーアンプ部は定評ある電流帰還型回路を採用したTHX ULTRA準拠の7ch構成。プリアンプ部はバッファーアンプによる低インピーダンス駆動を採用している。DA変換は192kHz24ビットDACを全chに使用し、2ch時は4個のDACをダブルで差動使用する。また電源には大型トロイダル・トランスや厳選されたブロック・ケミコンを搭載して強力な電流供給を行っている。このほか電源ノイズの低減などオーディオ的な音質対策を入念に行った仕上がりである。

非常に純度が高くノイズの低い音質だ。ピアノは粒立ちがよく、余分な響きを加えず軽快な感触をつねに維持している。ベースは量感で押すのではなく、最低音域をしっかり捉えて腰の座った質感を呈示する。コーラスもハーモニーに濁りがなく、背景の静寂な中にひっそりとした響きが漂う。S/Nの高い美しい表現である。

5.1chは空間の広い再現になっている。『グラディエーター』は分解能が高く、音場の中での分離が非常にいい。戦場のさまざまな轟音を背後に、剣や馬具など身辺音がくっきりと描き出されている。この解像度はなかなか得られるものではない。戦場の遠近もよく出る。室内音も大変自然だ。音数が多く、特に微小な響きが適確に再現される。響きも精密である。セリフの感触も滑らか。質感はナチュラルで、表情の変化や声のディテールが非常にきめ細かい。結局S/Nがいいのである。

(text:井上千岳)