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AVC-1890

DENON
AVC-1890

¥75,000(税抜)

発売:2004年8月下旬
このモデルは生産を完了しています
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第三世代SHARC搭載のハイコストパフォーマンスなAVアンプ

【SPEC】
●実用最大出力(6Ω、EIAJ):フロント150W+150W、センター150W、サラウンド150W+150W、サラウンドバック150W+150W ●定格出力:90W×7 ●SN比:100dB(TONE DEFEAT ON時) ●周波数特性:10Hz〜100kHz(+1dB、-3dB)(TONE DEFEAT ON時) ●入力端子:デジタル音声×5(同軸1、光4)、アナログ音声×9、アナログ音声(マルチ)×1、映像×5、S映像×5、D映像×3 ●消費電力:255W(スタンバイ時1W未満) ●最大外形寸法:434W×171H×417Dmm ●質量:13.3kg

※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。

テストレポート

全7chで同一クオリティの高精度・高音質なサラウンド回路を構成

デノンの新しい入門クラスAVアンプのうち、上級機になるモデル。基本的な回路構成などはAVC-1590とほとんど変わらないが、やはりパワーの差や細かな追い込みの違いが現れて一回り充実した内容だ。また機能面でも付加価値が高い。

まず注目されるのは、オートセットアップ機能をこの価格帯で搭載したことだ。付属マイクによる測定に基づいて、独自のプログラムで自動的にスピーカーのサイズや距離、レベルなどを設定。所要時間は約3分とスピーディである。

もうひとつビデオコンバージョン機能がある。本機ではD4端子を3系統装備しているが、S端子やコンポジット端子からの入力信号をD端子から出力することが可能。逆にSからコンポジットへのダウンコンバートにも対応し、端子間の相乗りが実現した。

上級クラスに比べれば、確かにレンジは格別広いわけではない。しかしS/Nなど基本的な性能に優れ、安定して再現性の高い音調を得ている。それにはまず電源部の充実が大きく作用している。大型の電源トランスと大容量コンデンサーを採用し、映像回路は別巻線としてノイズの混入を排除。またトランスシャーシの防振など綿密な振動対策も忘れるわけにはいかない。

出力は定格で各90W/8Ω。デコーダーには演算速度を上げて信号処理能力を倍化した第三世代SHARC DSPを使用。入力からD/A出力まで、96kHz24ビットのプロセッシングが可能となっている。

2チャンネルではスピーカーの把握力が確実で、ユニットをしっかり捉えた芯の強い音調を確保している。当たりが柔和で刺々しさがなく、暖かみのある音色が心地好い。伸び伸びとして濁りのない再現性だ。

映画では大げさな瞬発力を避けながら、弾力的で力感に富んだ音調を展開している。効果音のディテールが明快で、硬質感はないが切れのいい感触だ。サラウンドの出方も自然で、取り囲まれるようなイメージがある。高度な性能を聴きやすくまとめた印象である。

(text:井上千岳)