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AVC-2890

DENON
AVC-2890

¥110,000(税抜)

発売:2004年5月下旬
このモデルは生産を完了しています
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ビジュアルグランプリ2005 ≪AVアンプ(標準タイプ)部門賞≫受賞モデル

【SPEC】
●実用最大出力(6Ω、EIAJ):フロント 150W+150W、センター 150W、サラウンド 150W+150W、サラウンドバック 150W+150W ●SN比:102dB(TONE DEFEAT ON時) ●周波数特性:10Hz〜100kHz(+1dB、-3dB)(TONE DEFEAT ON時) ●入力端子(オーディオ系):オーディオ×11、8ch外部入力×1、光デジタル×5、同軸デジタル×2 ●出力端子(オーディオ系):7.1chプリアウト×1、レックアウト×3、光デジタル×2 ●入力端子(ビデオ系):コンポジット×7、Sビデオ×7、コンポーネント×3(RCA 1、D端子2) ●出力端子(ビデオ系):コンポジット×3、Sビデオ×3、コンポーネント×2(RCA 1、D端子1) ●消費電力:260W ●外形寸法:434W×171H×429Dmm ●質量:13.5kg

※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。

テストレポート

最新世代のDSPを搭載し、音質面でも大きな飛躍を遂げた

先ごろ発表されたAVC-3890のジュニア・モデルとなる製品だ。これまでのラインナップから言うとAVC-2870のグレードに相当するが、価格は1万円アップしデザインも機能も一新されている。モデルチェンジと言ってもいい内容である。

機能やデバイスの面ではAVC-3890をかなり色濃く受け継いでいる。デコーダーには最新の32ビット・フローティングポイントDSP、いわゆる第3世代SHARCを採用。クロック周波数を200MHzとすることで処理能力を2倍に高め、精度を向上させている。注目のスピーカーのオートセットアップ機能「ルームEQ」も搭載された。

このほかAL24プロセッシングをフロント2チャンネルに採用。ビデオ・コンバージョン機能によってSや同軸入力からコンポーネントで出力することもできる。さらに全チャンネルに可変ゲイン・ボリュームが搭載され、出力に応じたゲイン調整を行うことで実用領域でのS/Nを改善することが可能だ。

「ハリー・ポッターと秘密の部屋」は無理な誇張を避けて自然な表現に徹しているが、再現性が高く描写が緻密だ。セリフの抑え方がよく、安定して肉厚な音調。S/Nがよく解像度が高い。「ロード・オブ・ザ・リング〜二つの塔」でも豪快な効果音を分解能高く描き分けている。自然音の出方はごくナチュラルで遠近が精密に描かれ、セリフにも安定感が高い。音楽や身辺音とのバランスがよく、空間全体が誇張のない一体感の中に置かれている。濃密できめ細かな再現力である。

CDはたっぷりした質感で豊かな再現を展開している。ジャズは解像度の高さを活かして濁りや曇りがない。ボーイソプラノは声の質感をきめ細かく捉え、澄んだ感触で描いている。楽々とした伸びやかな再現である。

text:井上千岳