満足のいく画質・音質を普及価格で実現

DVDプレーヤーの世帯普及率は30％を超え、対応するゲーム機やパソコンを加えれば2世帯に1世帯はDVDを視聴できる環境にあるという。今年上半期のDVDビデオソフトの売上げベスト20に、何と8タイトルも音楽作品がランクインし、映画ファンだけでなく、音楽ファンをも確実に取り込んできている。

購買層が拡大することによって、手軽で安価なプレーヤーを求める層と、DVDビデオの質感を再現できるプレーヤーを求める層とに分化しているようだ。その高画質再生の目安として画像のチラツキが少なく、キメの細かい映像を表示できるプログレッシブ回路の搭載が一つの基準になっている。

そのプログレッシブ回路搭載でリーズナブルな価格も魅力的なモデルがDVD-S540だ。高性能で充実したラインナップが人気のヤマハのAVアンプ群にマッチしたスタイリッシュなデザインのフルサイズで、お洒落なシステム構成が実現できる。

機能面の充実度にも注目だ。デジカメ撮影のJPEG画像を記録したCD-R/RW、フィルム画像のJPEG書き込みサービスで作成したCD-Rなどの再生、MP-3のCD-R/RWなどへの幅広い対応とCD＋R/RWへの対応とパソコンとの連動性を高め、高画質なPAL作品をNTSCに変換して出力できるなど、嬉しい機能が満載。

サウンドは明るく響きも美しい。軽めの印象はあるが量感溢れる低域が安定感をもたらしてくれる。音場感はほどほどで、台詞の質感表現は良好。映像はキレがもう少し欲しいがすっきりとまとまり、素直な色彩表現だ。お求めやすい高画質・高機能機と言えよう。

（text：麻野勉）