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DLA-X7

VICTOR
DLA-X7

¥800,000(税抜)

発売:2010年12月上旬
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【SPEC】●表示デバイス:フルハイビジョン対応D-ILA デバイス ●パネルサイズ:0.7インチ×3(16:9) ●解像度:1920×1080 ●レンズ:2倍電動ズーム・フォーカスレンズ ●レンズシフト:上下80%、左右34% ●投影サイズ:60インチ〜200インチ ●光源ランプ:220W超高圧水銀ランプ ●輝度:1,300lm ●コントラスト:70,000対1 ●ビデオ入力端子:HDMI×2、コンポーネント1、PC入力1、トリガー端子、RS-232C、LAN端子、リモート端子、3Dシンクロ ●騒音レベル:20dB(ランプ標準モード時) ●消費電力:350W(スタンバイ時0.9W) ●外形寸法:455W×179H×472Dmm ●質量:15.1kg

※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。

テストレポート

第3世代光学エンジンにより基本画質を大幅に向上させた3D対応D-ILAプロジェクター

今季のプロジェクターは混戦模様と予想された。しかし、蓋を開けてみたらビクターがまた前に出ていた。それほど、DLA-X7の進化は大きい。

シャーシを一新したDLA-X7はゆったりと大きいボディに目が惹きつけられる。しかも、センターレンズ構成。余裕のあるシャーシに盛られたのが第三世代新光学エンジン。デバイスは継続だが、新デバイスドライバー、新ワイヤーグリッド、新光源ランプ、新カラーフィルターへ一新。その結果、ネイティブコントラストが70,000対1へ躍進した。しかし、DLA-X7の本領はコントラストより色再現にある。

X7は色再現域をHD950比で約20%拡大、sRGBを上回るAdobe RGBの色空間を掌中に収めた。緑/シアン/赤の表現ニュアンスを広げ、フィルムの発色ポテンシャルに大きく近づいた。ビクター技術陣が同時に進めていたのが、映画フィルムの表現特性の精査であった。35mmフィルムを入手してHDTVと比較した結果、RGBの彩度は浅くCMYは逆に深く、輝度の低い所に色情報が豊富にあることを確認した。

次に代表的なフィルム2社の色再現を分析した。フジは緑っぽく階調志向、コダックは赤、黄が強いコントラスト志向の傾向を持ち作品固有のトーンと深く関わっていた。こうした研究と第三世代新光学エンジン完成が出会い「新ピクチャーモード」が生まれた。

従来のピクチャーモードは画質パラメーターが複数でも再現する色域は一種類だった。X7は、全ての画質モードに複数のカラープロファイルを用意した。最も注目されるのが「フィルム」モードで、カラープロファイルは「Film1」「Film2」から選ぶ。前者はコダックフィルムをキセノンランプで投射した時の色域、後者はフジフィルムの場合の色域で、これは両社の35mmフィルムに各色を焼いて分析したデータから生まれた。この手法によりキセノンと高圧水銀、共に無彩色光源であるが、分光特性が異なるランプの色再現性に整合性を持たせることに成功した。それにはX7の、Og(オレンジ)までコントロールできる7軸のカラーマネージメントが活躍している。この新カラーフィルターと新光学エンジンの搭載、加えて大幅に能力を拡大した新カラーマネージメントの相乗効果により、ビデオプロジェクターでフィルム色の表現が可能になったのである。

『つぐない』(2007年ジョー・ライト監督)という映画をDLA-X7の「Film1」で見たが、上映条件のいい映画館の最良のポジションで見たフィルム映像そのものである。本作の序盤は第二次世界大戦前のイギリスのブルジョワのカントリーハウス(別荘)が舞台だが、それが実に柔和で美しい。明るい中間階調に濃密な密度感が漲っている。X7以外はみなこれが描けず、色の偏りや階調の硬さを感じさせる画になる。

色再現域の拡大、RGBの中間領域の無数の色が映像に生き生きと生命を吹き込み、作品本来の表現、潔癖ゆえに残酷な少女の心が映像の色彩そのものという映画の狙いがみごとに再現される。黒の表現はD-ILAはかねてから他の追随を許さなかったが、白や高輝度領域の純度も躍進を遂げている。光と色が見事に合一した怪物的なポテンシャルと奥行きを持ったプロジェクターといえよう。

さて、DLA-X7のもうひとつのトピックが3D対応である。DLA-X7/X3はフレームパッキング、サイドバイサイド、トップアンドボトムの3Dに対応する(3Dメガネとエミッターは別売)。新ピクチャーモードで3種類の3Dカラープロファイル(3D/Standard/Vivid)を用意。横浜本社テクノウイングのスタジオで視聴した3Dソフト(グランドキャニオンのハイビジョン実写)は120インチの大画面投射で十分な明るさが得られ、画面サイズ分の立体効果の割に不整合の発生が少なく快適な映像を楽しめた。初号機ながらまずは立派な画質、技術陣に敬意を表したい。

(text:大橋伸太郎)

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