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RV-7000

KENWOOD
RV-7000

¥5,300(税抜)

発売:2010年10月中旬
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3Dパススルー対応のスタイリッシュな5.1ch AVアンプ

【SPEC】●実用最大出力:150W×5 ●全高調波歪率:0.01% ●入出力端子:HDMI端子(入力×4、出力×1)、コンポジット映像(入力×3、出力×1)、デジタル音声入力(同軸×1、光×2)、アナログ音声入力×5、ヘッドホン端子×1 ●定格消費電力:200W ●最大外形寸法:約430W×159H×384Dmm ●質量:約9.0kg

※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。

テストレポート

最新機能への対応、オーディオ再生へのこだわりを両方詰め込んだケンウッドのAVアンプが登場

3D時代の到来に合わせて、久々にケンウッドからAVアンプのニューモデルが登場した。エントリークラスながら音質追求型である。パネルにアルミ押し出し材をあしらったシンプルなたたずまい。ブルーのイルミネーションもお洒落な5.1chアンプだ。もともと音づくりには定評のある同社だが、RV-7000 ではまずCD再生で音決めをし、マルチchに発展させるというオーソドックスな手法を採った点に好感がもてる。

実用最大出力は150W/ch。全5ch同一構成のディスクリートアンプにこだわり、そのアンプの性能を活かすべく基板構成にもこだわった。アンプは別基板とし、高周波ノイズの元となるHDMI/DSP/デジタル入力は一枚のボードにまとめたという。天板越しに大型のアルミ製ヒートシンクがのぞき、オーディオへのこだわりが見てとれる。トランスもかなり大型だ。

もちろん3D映像のパススルー出力とオーディオリターンチャンネルに対応し、4系統のHDMI Ver.1.4入力を装備する。ドルビーTrueHD、DTS-HD Master AudioなどのHDオーディオにもフル対応する。音声処理を行うDSPには32bitフローティングタイプを採用している。操作はシンプルで、インターフェースの視認性の高さや、リモコンの感触も非常に親しみやすい。入門者にもぴったりの使いやすさだ。

試聴は「ピュアオーディオモード」をONにして行った。CD試聴時はもちろん、マルチのビットストリーム信号に対しても有効な高音質機能だ。表示やブルーのイルミネーションが消え、ビデオ回路もOFFになる。

CDの再生は素直でナチュラルな感触だ。ボーカルはノイズに汚されない、鮮度の高さがあり、スッキリと抜け出してくる印象。中〜低音域に厚みをもたせながら、定位がピタっと決まり、声の表情も申し分がない。多重録音のコーラスや楽器に包まれ、聴き鳴れたエンヤ、J.ウオーンズが一段とみずみずしく感じられる豊かな表現力である。出力の余裕はジャズにガッツを与え、パワフルなロックビートや大編成の管弦楽など難なくこなしてくれた。これは大したドライブ力だ。

BD再生はそのまま5.1chに広がったような、力強い印象で、のびやかなサラウンド表現だ。音楽ものの「クリス・ボッティ」や「This is it」はつながりのよさが抜群。ステージ感も生々しく、ホールの暖かみや距離感まで感じさせた。リズムにキレがありビシバシと音が飛ぶ。オリアンティの超テクギターも聴き所だ。

映画では「アバター」「タイタンの戦い」「アリズ・イン・ワンダーランド」など人気作品をたて続けに視聴した。セリフは映画っぽく厚みのある響き方がいい。こちらもスムーズなつながりを特徴としており、スクリーンの大画面に負けない緻密さとキレ、スピード感のある表現が印象的。突き上げるような重低音のパワーも満足だ。サラウンドのシーンでは、方向感や高さのあるエフェクト音に包まれ臨場感たっぷり。

機能面はシンプルだが、誰にもやさしい操作性で、音楽も映画もストレスなく楽しめるのはユーザー冥利。AVアンプとしてのクオリティと品位のよさは、さすがに音のケンウッドである。とびきりお買い得なAVアンプと実感した。

(text:林正儀)