製品情報

製品データベース

TOP > ビデオカメラ/関連機器 > メモリームービー

GZ-HM1

VICTOR
GZ-HM1 (Everio)

¥OPEN(予想実売価格140,000円前後)

発売:2010年2月上旬
AMAZONで検索

裏面照射型「B.S.I. CMOSセンサー」を搭載

【SPEC】●動画記録方式:MPEG-4 AVC/H.264 ●音声:Dolby Digital 2ch ●撮像素子:総画素数1062万画素1/2.3型 高感度B.S.I. CMOSセンサー ●レンズ:光学10倍 コニカミノルタHDレンズ ●最低被写体照度:4ルクス ●液晶モニター:2.8型(20.7万ドット) ●記録メディア:64GB 内蔵メモリー、SDHCカード/SDカード ●入出力端子:USB、HDMI出力、コンポーネント出力、AV出力 ●消費電力:4.0W(XPモード時) ●外形寸法:67W×72H×141Dmm(バッテリー含む) ●質量:約485g

※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。

テストレポート

裏面照射型「B.S.I. CMOSセンサー」の搭載により大幅に画質を強化
昨年登場したJVCのGZ-HM400は久しぶりに撮り手をワクワクさせてくれるビデオカメラだった。シーソー式ズームレバー、マルチファンクションレバー、ダイレクトコントロールボタンなど、撮影中に映像を自在にコントロールできることに魅力を感じた人も多いはずだ。そして、年が明けてJVC“Everio”のトップモデルは、撮像素子を待望の裏面照射型『B.S.I CMOSセンサー』を搭載し、低照度特性を大幅に改善した「GZ-HM1」として登場した。

このセンサーは素子の回路を従来の反対側に移動させ、光を効率よく捉えられるようにしたもので、その構成から必然的に感度が上がる。これによって低照度下の特性を高めることに成功し、その数値は何と4ルクス!夜景撮影はもちろん、明るいところでも陰になる部分をよりスッキリと撮影できるようにしたのだ。さらに静止画撮影でも素子面積をフルに活用できるようになり、最高10Mピクセルでの撮影を可能にしている。

手ブレ補正機能は徒歩撮影での特性向上を図るアクティブモードを採用。内蔵メモリはHM400の32GBから64GBへと倍増した。ボディデザインは基本的にHM400とほぼ同一で、一部のカラーリングを変更した点にとどまる。

テストは『B.S.I CMOSセンサー』を搭載した効果に興味津々の夜景撮影から行った。その進化は歴然だった。HM400では暗い部分にややノイズが乗っていたのに対して、 HM1ではほとんど見られない。光があまり届かない場所を歩いている人の様子も、肉眼で見ているかのように鮮明に捉えられているのだ。

レンジ幅も広がったようで、HM400では飛んでしまう店舗看板の文字が判別できる。昼間での撮影では夜景ほどメリットは感じないが、陰となる部分でノイズがほとんどなくなったため、被写体がスッキリと浮き上がって表現される。これは今までにはない清々しい感覚の映像表現だ。解像感は高いものの、開放値が F2.8にとどまっていたコニカ・ミノルタレンズを十分カバーできていると言っていいだろう。

操作系はHM400と同一で、使いやすさはそのまま活かされている。各種設定が本当に手軽に行え、よく使う操作スイッチを「ユーザーキー」として設定できるのもいい。レーザータッチオペレーションの動きも良好で、使い慣れると想像以上に使いやすいことがわかる。

何かと使えそうな機能として追加されたのが「タイムラプス」。これは一定間隔ごとに1コマずつ“コマ撮り”できる機能で、風景の移り変わりを短時間で再生する時などに便利な機能だ。草花が開花する様子や雲の動きなどの変化を捉えるのにも使える。従来のハイスピード撮影機能に加えて、映像の表現幅はさらに高まったと言えるだろう。

本機は「HM1」という名称からして、当初から『B.S.Iセンサー』を搭載する計画だったのかもしれない。実際、このセンサーを搭載することで捉えられる映像はきわめて美しいと実感できるし、撮り手の思いを映像にここまで反映できるカメラは数少ない。その意味で完成度は十分に高いと言えるからだ。ビデオ撮影をしてその結果に喜びを感じられる数少ない一台として注目したい。

(text:会田肇)