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GZ-X900

GZ-X900 (Everio)

¥OPEN(予想実売価格120,000円前後)

発売:2009年6月中旬

●動画記録方式:MPEG-4 AVC/H.264 ●音声:Dolby Digital 2ch ●撮像素子:総画素数1,029万画素1/2.33 型CMOS センサー ●レンズ:光学5 倍 コニカミノルタHD レンズ ●最低被写体照度:12ルクス ●液晶モニター:16:9 ワイドクリアブライト2.8 型( 20.7 万ドット) ●記録メディア:SDHC カード/SD カード ●入出力端子:USB (ミニ)、HDMI 出力(ミニ、CEC 対応)、コンポーネント出力、AV 出力、DC入力(コンポーネント出力、AV 出力はエブリオドックのみ) ●電源:DC11.0V (AC アダプター使用時) / DC7.2V (バッテリー使用時) ●消費電力:約3.7W(液晶バックライト標準時/XPモード時) ●外形寸法:37W×66H×124Dmm(最大突起物含む) ●質量:約250g

※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。

テストレポート

思わぬシャッターチャンスも逃さず撮れるアクティブなビデオカメラ

ビクターのビデオカメラ“Everio”シリーズの最新モデルである本機は、同社らしいコンパクトデジタルビデオカメラ路線にデジタルガジェットとしての遊び心を求めるユーザーのニーズをしっかりと掴んだ、プレミアム・コンパクトモデルだ。

ボディは横置きのホールドスタイルを採用し、液晶を閉じると独特のスクエア形状となる。本体は約300gとコンパクトカメラ並の軽量・コンパクトサイズで、ポケットに入れて持ち運ぶこともできる。構えるとクラシックカメラのようなカーボンパターンにアルミラインと精悍なデザインのボディにもぐっとくる。スタンダードなビデオカメラとはひと味違う、こだわりのアイテムとしての所有欲も刺激してくれる。ブラックのカラーリングも上質感に溢れている。

プレミアム・コンパクトの呼び声の通り、携帯性と同時にクオリティも追求している。本体はに新開発の1/2.33型CMOSセンサーと、KONICA- MINOLTA HDレンズを搭載し、1920×1080iのフルHD記録を実現する。静止画写真記録ではリアル900万画素対応と、デジカメ単体機クラスの性能を備えている。新開発の光学手ブレ補正システムはレンズ部分の補正レンズがシフトする仕組みだ。さらに最速600fpsの”スーパースローモーション”撮影も可能。映像はAVCHD記録を採用し、SD/SDHCカードに記録する。本体には充電・PC接続用のクレードルも標準で付属する。

実際に映像を撮影してみると、動画撮影はコントラスト感をしっかりと持たせた精細な印象だ。曇天下、暗所の撮影ではノイズ感を抑える方向に振り、S/Nのバランスも上手にコントロールされた映像が撮影できる。片手ホールドでも手ブレはしっかりと抑えられており、コンパクト形状による影響を感じさせることはなかった。マニュアルモードも用意されており、シャッタースピード/絞りのそれぞれを優先できるモードも備えるが、どちらかと言えばオートで気軽に撮影したいカメラだろう。静止画撮影はコンパクトデジカメなみの色乗りも再現している。動画・静止画の切り替えはダイヤルで切り換える仕様となっており、違和感なく操作できた。

“スーパースローモーション”の機能を試してみる。600fps(640×72画素・撮影2.4秒・再生24秒)/300fps(480×116画素・撮影4秒・再生20秒)/120fps(480×270画素・撮影4秒・再生8秒)のモードが選べる。例えば風に揺れる草木を撮影しても、映画のワンシーンのように滑らかな動きのある効果を狙った映像が撮影できたりと、非常に遊び甲斐がある。実際のカメラの操作も動画・静止画の切り替えに続いて、「H1/H2/H3」とモードを選んでダイレクトにアクセスできる操作感を実現しており、ビクターの力の入れようが伺える。撮影時間・画質の制約はあるものの、例えば水滴のクラウンのような決定的な瞬間の撮影など、他機種では楽しめないオリジナル映像が楽しめる。アクティブに持ち歩きながら、思わぬシャッターチャンスも逃さず撮れるビデオカメラだ。

(text:折原一也)