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GZ-HD5

VICTOR
GZ-HD5 (Everio)

¥OPEN(予想実売価格150,000円前後)

発売:2008年2月中旬
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サイズを「GZ-HD6」よりもさらに小型化を実現した姉妹機

【SPEC】●内蔵HDD:60GB ●撮像素子:1/5型57万画素CCD×3 ●動画/音声記録・再生方式:MPEG-2 TS/MPEG-1 Audio Layer 2 ●光学ズーム倍率:10倍 ●モニター:2.8型 ●入出力端子:HDMI出力、i.Link出力、AV出力、コンポーネント映像、USB2.0、外部マイク入力 ●消費電力:6.9W(液晶モニター使用時) ●外形寸法:78W×73H×143Dmm(撮影時) ●質量:約565g(撮影時)

※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。

テストレポート

より一層のコンパクト化を実現したフルHDモデル

2007年3月に世界初の1920×1080のフルHD記録を実現したGZ-HD7を発売したビクターが、今回満を持して発売するのが、世界初となる1920×1080/60p出力を実現したGZ-HD6である。また、HD6の姉妹機として、HD6より、さらにコンパクトなGZ-HD5も登場する。こちらは1080/60p出力には非対応で、60GBのHDDを搭載する。

HD6のカメラブロックは、1/5型、総画素57万画素のプログレッシブスキャンCCDを3枚搭載。斜め画素ずらしによってフルHDに対応した点はHD7と同様。しかし、画像処理エンジン「HDギガブリッド」に改良を加えることで、HDMI端子での1080/60p出力のテレビと組み合わせれば、信号の「入口」、「出口」の両方で倍密処理する「W倍密」化による高精細なフルHD映像を楽しめるわけである。

搭載HDDは120GBの大容量。記録方式はこれまでと同じ「MPEG2」で、新たに加えられたLPモードで最長約24時間、最高画質モード(FHD)でも約10時間の長時間記録が可能。もちろん、HDV対応ソフトウェアと互換のある「1440CBR」モードも搭載。また、マイクロSDHCカードへの記録もSPモードのみ対応する。

レンズについてはHD7と同様に「FUJINONレンズ」を採用し、光学式手ブレ補正を組み合わせた。また、「x.v.Color」を新採用し、対応テレビに接続すれば、目で見た色に近い自然な色彩での再生が可能となる。このように数々の新技術が追加されたにもかかわらず、HD6はHD7に比べて約40%のコンパクト化に成功。これは、新設計小型メイン基板、基板配置の最適化、コネクター/操作系の最適配置などにより実現できたのだという。HD7で感じた「本格派っぽさ」が希薄になったのは残念だが、「3CCD+フルHD」のスペックがこのサイズで手に入るのだから、大いに歓迎すべきだろう。

画質はシャープさが十分に感じられ、HD7でやや感じられた広角幅での甘さもない。色彩の深みは驚くほどで、3CCDの魅力をしっかりと伝える。フルオートで雪景色を撮影した際には、やや日陰が青っぽく表現されたが、色バランスは概ね良好だ。

使い勝手の向上はかなり実感できた。モニターの開閉に応じて自動的にレンズカバーが開閉するようにもなり、これまでの煩わしさは解消している。好評の「フォーカスアシスト」は、ピントが合っている部分を「赤」「青」「緑」で輪郭表示してアシストしてくれる。また、「ゼブラパターン表示」をはじめ、「絞り優先」、「シャッタースピード優先」など多彩な撮影機能をHD7から継承している。

動画撮影中の静止画記録ができないのは従来通りで、動画から静止画を切り出して保存することは可能。また、動画の保存はDVDライター「CU-VD40」を使うことで、PCなしでもDVDに作成可能。2層タイプDVD(8.5GB)なら、FHDモードでも約40分の保存が可能だ。

本機の外観からはライバル機に比べ、際立った特徴はあまり伝えてこない。しかし、「3CCD」+「x.v.Color」による色再現性の改善、「1080/60p出力」による解像度の向上など、画質の基本を重視したフルHDビデオカメラとして、十分な魅力を感じ取れる1台である。

(text:会田 肇)