製品情報
PIONEER
VSA-D1011-N
￥125,000(税抜)
発売：2002年10月下旬
幅広いサウンドフォーマットに対応した多機能、ハイCP中級モデル
高音質、多機能、ハイCPなAVアンプ中級機
【SPEC】 ●外形寸法：420W×188H×464Dmm ●質量：18.2kg ●消費電力(電気用品取締法)：440W ●スタンバイ時消費電力：0.6W ●実用最大出力 ／[JEITA、8Ω、サラウンド時]フロント：130W＋130W、センター：130W、サラウンド：130W＋130W、サラウンドバック：130W＋130W ●定格出力：[20Hz〜20kHz、0.09％、8Ω]フロント：100W＋100W、センター：100W、サラウンド：100W＋100W、サラウンドバック：100W＋100W
※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。
音質面でも上級モデルの思想を強く受け継ぐモデル
本機はTHXセレクト規格認定の6chアンプ。独自の音場補正システムMCACCを搭載した最も低価格な製品だ。ただし補正はマニュアルに限られる。各種フォーマットのほか、DTS96/24にも対応している。パワー素子にアドバンスド・ダイレクトエナジーMOS FETを採用するなど、音質面で上級機の思想を強く受け継いでいる。オーディオスケーラーやUSB端子の搭載など、機能も極めて先進的だ。出力は定格で各100Wである。
DVDビデオ視聴では滑らかでぱりっとした音調が基本とされている。メリハリが利いて効果音や身辺音の分離が良く、歪みっぽさはないが艶の乗った音色である。セリフは透明度が高く表情も細かく出てくる。野外での場面でも、誇張された印象はなく、伸びやかで軽快な陰影に富んだ再現と言える。効果音の出方はダイナミックで、サラウンドがきれいに回る。
DVDオーディオでは繊細で潤いのある質感が美しい。低音に濁りがなく、明快な感触だ。音場の深みがよく乗っている。弦楽器にも不自然さはなく、木管もきれいな再現である。艶が強い印象だが、不自然ではない。また遠近を的確に把握し、コーラスの響きと距離感がリアリティに富んだ表現になっている。楽器の分離がよく、スピーカーの駆動力も整っている。
（text：井上千岳）
