製品情報
LUXMAN
M-10II Custom
￥930,000(税抜)
発売：2002年4月
B-10IIカスタムの設計手法を受け継いだステレオパワーアンプ
【SPEC】
●入力感度：1V/300W（8Ω） ●入力インピーダンス：COAXIAL/47kΩ、BALANCE/80kΩ ●利得（ゲイン）：34dB ●全高調波歪率：0.005%以下（1kHz/8Ω）、0.06%以下（20Hz〜20kHz/8Ω） ●周波数特性：20Hz〜20kHz（+0､-0.1dB）、10Hz〜100kHz（+0、-1.5dB） ●S/N比：118dB（IHF-A） ●付属装置：大型パワ−メ−タ− ●入力：COAXIAL(RCA)、BALANCE、アッテネ−タ(BALANCE、COAXIAL切替SW兼用)、BTLスイッチ ●出力：3ウェイ大型万力タイプ、スピコン端子、リモ−ト・パワ−SW用端子、ライン・フェイズ・センサ− ●消費電力：650W（電気用品取締法による規定） ●最大外形寸法：467W×233H×482Dmm ●質量：43.5kg
※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。
鮮烈さよりも繊細さとかしなやかさがやや優勢という印象
これはB-10IIカスタムの設計手法を受け継いだステレオパワーアンプ。
回路技術も筐体設計もB-10IIカスタムと同等。連続実効出力は300W＋300W(8Ω)、480W＋480W(4Ω)。出力は低くなっているが、BTLモードによるモノーラル状態で900W(8Ω)となる。
電源トランスは800VAのEIコア型。平滑コンデンサーも同じく22,000uFのものを4個搭載している。固定抵抗切り替え式のアッテネーターも装備。重量の43.5kgもB-10IIと同じだ。
音質はB-10IIカスタムと似た傾向だが、しいていえば、鮮烈さよりも繊細さとかしなやかさがやや優勢という印象。通常の能率のスピーカーと再生音量ではダイナミックレンジには十分ゆとりがあるのだが、極限性能の世界から日常空間に戻ってきたような親しみやすさがある。それにしても、音のしずくが見えるように鮮明にして濃淡表現か克明な質感表現だ。あるいはバロックヴァイオリンの鮮鋭感と柔軟な鳴りっぷりのバランスの良さは、こちらがこの名門ブランドのニュートラルな音調なのかもしれない、とも思わせる。
（text：吉田伊織）
