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DV8400

MARANTZ
DV8400

¥150,000(税抜)

発売:2003年4月上旬
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DVI-D HDCP出力に対応したユニバーサルプレーヤー

オーディオ銘機賞2004 ≪デジタルプレーヤー部門≫受賞モデル

【SPEC】 ●再生可能ディスク:Super Audio CD/DVD Video、DVD Audio/S-VCD/CD、Video CD/DVD-R/DVD-RW、MP-3 ●映像D/Aコンバーター:108MHz/12bit ●音声D/Aコンバーター:Super Audio CD 1bit DSD、DVD Audio/DVD/CD 192kHz/24bit ●オーディオデコーダー:Super Audio CD マルチチャンネル、Super Audio CD、DVD Audioマルチチャネル、DVD Audio/Dolby Digital/dts/MPEG2 ●周波数特性:4Hz - 88kHz(DVD Audio fs=192kHz) ●S/N:125dB(DVD Audio) ●映像出力:DVI-D×1、コンポーネント×1、D1/D2×1、S2映像×1、コンポジット×2 ●ダイナミックレンジ:110dB ●アナログ音声出力:FRONT L/R×2、SL/SR/C/SW×1 ●デジタル音声出力:光×1、同軸×1 ●その他端子:RS232C端子、コントロール入力/出力 ●消費電力:18W ●外形寸法:440Wmm×89Hmm×311Dmm ●質量:6.5kg

※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。

テストレポート

フルデジタルで映像・音声を送出できる

この価格帯のDVDプレーヤーならばDVDオーディオも含めて、SACDのマルチチャンネルに対応させたマルチプレーヤー仕様は当然だろう。しかし画質、音質に対する入れ込みは、完全なる高級機志向ということに留意したい。本当に凄いのだから…。

映像DACは108MHz/12bit。アナログデバイセス社の「NSV=ノイズシェイプド・ビデオ」である。このグレードのものはもはや高級機の標準仕様だが、映像系の作り込みが違うことに注意したい。映像系が独立基板になっているだけでなくブロックごとにシールドされているのだ。それにシャーシ内部は銅メッキされ、電源部は金属板で仕切られている。

あるいは、DVI−D端子を装備しているのも特筆される。映像が最初から最後(映像表示系)まで、フルデジタル伝送できるわけだ。ただし、コピープロテクションの認知の問題により、この端子は発売時点では機能していない。解禁になり次第アップグレード扱いで使えるようになるという。

音声系も充実している。また特筆すべきなのは、全6chにHDAM(R)を採用していることだ。これは個別部品からなるハイブリッド電圧増幅モジュールであり、自社の高級オーディオ機器によく搭載されているものだ。通常のICより特性も音質も有利だが、IC並に使いやすいという特徴がある。

それと、主電源部はスイッチング方式だが、音声系には独自の電源トランスを搭載している。そして、電源ラインの引き回しや系統別のノイズ対策が徹底されているのも特徴。なにしろドライブメカ系の筐体アースは、裸の編組線を用いているのだから見事な入れ込みぶりだ。被覆線よりも高周波ノイズを通しやすいのである。

SACDのマルチチャンネルの音質が優秀だ。繊細かつ明敏。精妙な余韻の濃淡表現にしろ、稠密な質感にしろ、あきらかに高級オーディオの水準なのである。もちろんデジタルリンクによる映画の音も鮮烈だ。画質にしても、高解像度とスキのない階調表現、そして鮮明発色が堪能できる。音質も画質も、ノイズ対策が肝要だと教えてくれる力作だ。

(text:吉田伊織)