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防音・調音で音環境を良くする!<第1回>音の性質を知って防音・調音のセオリーを押さえよう

公開日 2011/09/13 10:13 ホームシアターファイル編集部
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遮音のために知っておきたい、空気音と固体音の違い


音の伝わり方には、空気音(空気伝播音)と固体音(固体伝播音)の2種類がある。

最初に述べたように、音は空気を媒介にして伝わる振動である。これが空気音である。空気音とは音の発生源から直接空気を伝わってくる音のことを指しているのだ。ホームシアターでスピーカーの音を聴いたり、外を歩いていて鳥のさえずりや航空機の爆音が聞こえてくる場合などが空気音である。

もうひとつの固体音とは、床や壁などの建物の構造を振動して伝わってくる音のことである。たとえば、集合住宅の階上から階下に伝わる掃除機の音のように、上階の人が床をこすり、そのこすった振動が建物を通じて、階下の天井を揺らして音を発生させているケースは、典型的な固体音である。この固体音の方が対策は困難である。

ホームシアターの場合、問題になるのがサブウーファーの重低音による固体音である。サブウーファー自体が振動してしまい、それが床を伝わり、建物を通じて広がってしまう。サブウーファーの下にボードを敷けばよい、という単純な問題でもない。対策は次ページを参照いただきたい。

一般的に、住宅では空気音と固体音の両者の影響を受けてしまう。そのため、遮音を考える場合も、両者を効果的に防ぐ有効な手段を講じなければならない。


※本コラムは「ホームシアターファイル 63号」から転載しています。

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