Part 3

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音楽は便利である前に、美しく鳴らなければ! そんな当たり前の、そして大切な要望に応えるMP3エンコードソフトがTDKより生まれました。 Phile-webでは4週間にわたって『MP3 Audio Magic』の「いい音」の仕組みを探るとともに、 小さなパソコンの世界を飛び出していくMP3サウンドの可能性について、わかりやすくレポートします。

(執筆:山之内 正/Phile-web STAFF )

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Part 3
いい音でオリジナルアルバム! MP3Audio MagicでCD作成

いい音で、CD1枚に100曲も録音できる。

パソコンで音楽を楽しむ音楽ファンがMP3を支持している最大の理由は、パソコンのハードディスクにたくさんの曲を保存しておける点にある。データサイズはCDの10分の1以下だから、仮に1GBのスペースを音楽用に使うとすると、5分の曲が200曲以上入る計算になる。Windows標準のWAVファイルでは20曲程度しか入らないから、雲泥の差といっていい。

それでもスペースが足りなかったからMP3ファイルをまとめてCD-Rに焼いてしまえばいい。CD-R一枚の容量は650MBだから、1曲のデータサイズが5MBとしても、なんと一枚のCD-Rに130曲も入ってしまう。パソコンのCD-RドライブにこのCDをを一枚入れておけば、当分の間、たっぷりと音楽に浸ることができる。このMP3版CDはMP3再生ソフトさえあれば、もちろんほかのパソコンでも再生可能だ。

パソコンのなかのMP3のファイルを元に、普通のCDプレイヤーでも再生可能な音楽CDを作ることもできる。オーディオシステムやカーオーディオで楽しむ場合は、こちらの方法を選べばいい。MP3形式からWAVE形式へ変換するので収録時間は普通のCDと同じになってしまうが、既存のCDから好きな曲だけを集めてベストアルバムにするといった用途にはうってつけだ。


今までのソフトよりずっと簡単。オリジナルCDを作ろう!

MP3 Audio Magicは、パソコンのハードディスクに録音した音楽データをCD-Rに記録する機能をそなえている。CD-R作成ソフトを別途購入する必要がないのが嬉しいし、それ以上に、操作が簡単な点がありがたい。音楽データの記録に的を絞って複雑な機能を省略しているから、それだけ使いやすいのだ。機能はシンプルだが、書き込みの失敗がなくなる話題のBURN-Proofにもしっかり対応している。

作成できるCDは、音楽CDとデータCDの2種類。ここではMP3ファイルから音楽CDを作る方法を紹介しよう。

CD作成はアルバム単位で行う。まず「新アルバム作成」アイコンをクリック、アルバム名とアーティスト名はここで入力しておこう。今回は、手持ちのアイリッシュミュージックのCD数枚分を録音したMP3データを元に、ベストアルバムを作ることにした。

アルバム名が決まったら、「曲データベース」を選択し、一覧リストを見ながらベストアルバムに入れる曲を選ぶ。メニューバーの「曲の再生」アイコンをクリックすればすぐに再生が始まるので、内容を確かめながら曲選びができ、たいへん便利だ。


CD-RドライブにCD-Rをセット。音質にこだわって
音楽用CD-R「TDK CD-R COLOR 74分」を使用。
  メイン画面下の「曲データベース」をクリックすると
あらわれる一覧リスト。ここからCDに録音したい曲
を選択する。
合計時間が74分を超えないようにメインウィンドウの演奏リスト欄を確認しながら曲選びを終えたら、次に「CD作成」ボタンを選択する。最初にCDを作るときは、書き込み速度の設定やテスト書き込みをするかどうかを選ぶ「書き込み設定」ウィンドウを呼び出して、最適な設定にしておくといい。音楽CDの場合は、書き込み速度は2倍速に設定しておくと失敗が少ない。最初はテスト書き込みもオンにしておこう。

メインウィンドウの拡大図。
「CD作成」をクリックしよう。
後の難しい設定は自動的に
やってくれる。
PC上にベストアルバムが完成。
これをCDに録音する。
 

この後の操作はMP3 Audio Magicが自動的にやってくれる。MP3からWAVEファイルへの変換は5分程度、実際の書き込み時間は2倍速なら30分前後(テスト書き込みなしの場合)なので、合わせても最長40分程度で1枚のCDが完成する。

CD-Rを焼くときに注意する点は、スクリーンセーバーやサスペンドなど、パソコンの省電力機能をすべてオフにしておくことだ。これを怠ると失敗する可能性があるので、くれぐれも気を付けたい。

書き込みが終わったら、念のために普通のCDプレイヤーで再生し、正常に書き込まれていることを確認しておこう。MP3からWAVEファイルへの変換時にSupreme/D.R.I.V.Eがはたらいているので、オリジナルに比べて遜色ないクオリティで録音できているはずだ。


MP3だけじゃない。WMAほか多様なフォーマットに対応

これまでMP3を中心に説明してきたが、MP3 Audio Magicが対応している圧縮オーディオはMP3だけではない。CDから録音してパソコンで楽しみだけなら、MP3よりファイルサイズが小さいWMAを選択する方法もある。MP3の約半分のサイズでかなり満足できる音質が得られるから、ハードディスクの残り容量が少ない時は試してみるといい。ただし、WMAに変換した音楽ファイルからは音楽CDを作ることはできないので注意が必要だ。

インターネットでダウンロードした曲など、ハードディスクに入っている既存の音楽ファイルをデータベースに登録してMP3 Audio Magicで楽しむ場合は、対応形式はさらに増える。拡張子で紹介すると、対応する音楽ファイルは、MP3、WMA、WAV、MID、RMI、ASF、AIFの計7種類に及ぶ。曲データベースを使ってアルバムに登録すれば、MP3とMIDIといった具合に形式の異なる音楽ファイルをひとつのアルバムに混在させることも可能だ。パソコンの音楽ファイルは、MP3 Audio Magicで集中管理するのが正解というわけだ。


Part4では、パソコンを飛び出して、普段の音楽生活に浸透していくMP3の世界を紹介します。より高音質に、より手軽に聴く方法は?掲載は10月16日(月)から。お楽しみに!

CD-R/RWドライブ対応機種の確認はこちらから・・・http://www.tdk.co.jp/cai


筆者近影:山之内 正(やまのうち ただし)

オーディオ評論家。音元出版「季刊オーディオアクセサリー」「AVレビュー」等の執筆でもおなじみ。著書に「インターネットで変わる音楽産業」(アスキー)がある。