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タイムシフトマシンから画質&音質まで! 4K有機ELレグザの最上位「X9400Sシリーズ」を使い倒す

公開日 2021/06/30 06:30 岩井 喬
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優れた「ナチュラル美肌トーン」が好影響、自然な肌色を描写

録画した番組や映像配信サービス、UHD BDで画質をチェックしていく

タイムシフトマシンで記録した番組を、「おまかせAI」モードで視聴してみると、アニメコンテンツはノイズ感を抑えつつ、テクスチャーの色味や輪郭感を滑らかにまとめ、見通しの良い映像だ。TOKYO MXのマルチ編成によって伝送レートが低くなってしまう作品、たとえば『ゾンビランドサガ リベンジ』『Vivy -Fluorite Eye's Song-』は、カット切り替えの早いシーンなどではブロックノイズが出てくるが、『86―エイティシックス―』の日常描写など静かなシーンではノイジーさが抑えられたクリアな画質で楽しめた。

タイムシフトマシンの録画番組の視聴では、「おまかせAI」モードを使用。「クラウドAI高画質テクノロジー」の効果が体感できるモードであり、とくにアニメジャンルにおいてはコンテンツの成り立ちに合わせた映像処理が自動適応される

通常録画のBS11のアニメコンテンツもチェック。地デジとの伝送レートの差は、映像処理への影響に顕著に表れており、前述した気になったブロックノイズは大きく低減されている。加えて黒側の階調がより深くなり、コントラストに対しても優位だ。『86』の戦場での炎の表現もより輝度が高く、背景との前後感もより鮮明となり、メインのキャラクターの輪郭もフォーカス感が高まっている。タイムシフトマシンがBSにも対応してほしいと感じた次第だ。とはいえ、みるコレの自動録画のアニメパックを登録すればBSのアニメでも録画が自動的に行われるのはありがたい。

映像調整の「倍速モード」では、よりコンテンツに合わせて倍速処理を行いたい場合に調整すると効果的。アニメコンテンツにも効果的で、「クリアスムーズ」「スムーズ」では動きをなめらかに、「フィルム」ではオリジナルの動きを忠実に再現してくれる

4K放送の録画番組もチェック。紀行ものでは建物や石畳の細やかなディティールを素直に引き出しつつ、人物の輪郭や目の表情、ナチュラル美肌トーンも反映された肌色の自然な描写により、落ち着いた色味と輝度感を保ちながら4Kの精細感も持たせていた。8K撮影を行った4Kメトロポリタン美術館の番組では、油絵の筆のタッチ、キャンバス地と絵の具が織りなす立体感もナチュラル。絵画を収める額縁の精細さや美術館の建物そのものの描写も精緻であり、暗部の沈み込みの良さが引き出す明快なコントラストによって奥行きも自然に感じられた。

「ナチュラル美肌トーン」は、肌の色味や質感に対して高い感度を持つ人間の特性に着目し、照明の照り返しなどの撮影環境や視聴環境の影響を受けて不自然に変化した人肌の色味を補正する機能。色味だけでなく、立体感や質感を向上させる。「おまかせAI」「あざやか」「標準」の映像モードで有効になる

タイムシフトマシンで録画した『不滅のあなたへ』を、Netflixでもチェックしてみた。オープニングの切り替わりの早いカットにおいて、地デジ側はブロックノイズが気になってしまうが、Netflixではスムーズでノイズ感は抑えられていた。

UHD BDで基本的な画質もチェック。画質モードは「映画プロ」を選択。『ボヘミアン・ラプソディー』、ライブエイドの冒頭シーンではステージ上の機材や照明、楽器のディティール、金属パーツの煌きや精細な描写がくっきりと浮かび上がり、個々のメンバーの肌のトーンも落ち着き良く表現。目の中の煌き感をしっかりと感じ取れるのはHDRならでは。

『カーズ /クロスロード』、波打ち際のファイアーボールビーチのトレーニングシーンでは、炎天下の高輝度な描写の中、ラメの入ったライトニング・マックイーンのボディを階調細やかに描き切る。前後のボケ感や海の煌きもリアル。『天気の子』、ヘリから花火の間を縫って地上を見下ろすカットでは花火の煌びやかさと精細さ、背景の黒く沈んだ街並みを立体的かつ緻密に描き出している。

「おまかせシアター」は、「ライブモード」「シネマモード」「オフ」から項目が切り替えられる。視聴環境が暗くなると、ライブモードは「放送プロ」、シネマモードは「映画プロ」に自動的に映像モードを変更してくれる

サウンド面では、サブウーファーがなくとも安定感のある中低域の厚みが感じられ、セリフも軽くならず、ボディのある安定的なトーンで聴かせてくれる。音楽ジャンルでも破綻せず力強いリズム隊のアタックと繊細な高域の響きや輪郭感を引き出す。加えてX9400Sシリーズの魅力である「外部スピーカー出力端子」の音質も検証。エラック「BS243BE」を接続してみたが駆動力も十分。JETトゥイーターならではのスピーディーな立ち上がり、制動のよい量感も低域再現も両立している。この機能では、テレビのリモコンで内蔵スピーカーと同じように外部スピーカーの音量をコントロールできるのもうれしいところだ。

テレビの背面部分に外部スピーカー出力端子を搭載している。組み合わせるスピーカーの推奨インピーダンスは6〜10Ω。細目のスピーカーケーブルが接続しやすいだろう

細かい部分だが、スタイリッシュにまとめられたデザイン、使い勝手の向上したリモコンなど、細部まで細かくブラッシュアップされている点もポイント。リビングで使うメインテレビとしての性能はもちろん、プライベートな個室での活用にも最適だ。

レグザスマートリモコンもダークシルバーカラーに変更。「みるコレ」と「おすすめ番組」、「まるごとch」と「二画面」など関連性の強いボタンが近接しており、「設定」ボタンが従来の「字幕」ボタンの位置に移動している

個人的にも今後増えるであろう、UHD BDをはじめとする4K/HDRコンテンツの視聴に加え、タイムシフトマシンを併用することで、週40本以上になるアニメチェックにも最適な高機能・高画質テレビとして理想的な一台であると感じた。映像コンテンツをこよなく愛するユーザーには、ぜひとも手に入れて欲しい4K有機ELテレビだ。

(協力:TVS REGZA株式会社)

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