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<山本敦のAV進化論 第200回>

ソニーの「360 RA」対応スピーカー速報インプレッション!初の邦楽作品も聴いた

公開日 2021/04/07 06:30 山本 敦
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ハードウェア&コンテンツのパートナー拡大による360 RAエコシステムの展望

ソニーのスピーカーが発売された直後から、まずは約4,000曲の360 RA楽曲がAmazon Music HDで楽しめることになる。筆者は森高千里の「この街 Tour 2019」のライブステージが360 RAでどのように聴こえるのかとても期待している。

Amazon Music HDには360 Reality Audioとドルビーアトモスの立体音響コンテンツが「3Dミュージック」としてまとめてアーカイブされている。楽曲を検索・再生すると「3D」のロゴが画面に表示されるものの、どれが360 Reality Audioの技術を使って制作されたコンテンツなのかがわかりづらい。今後それぞれのフォーマットで作成された音源がすぐに見分けられるようにAmazonと一緒に対応を進めてほしいと思う。しばらくの間はプレイリスト「Best of 360 Reality Audio」の更新も合わせて確認してみるとよいだろう。

現在のところAmazon Music HDで360 Reality Audio、ドルビーアトモスのコンテンツを再生するとどちらの場合も「3D」アイコンが表示される。それぞれをわかりやすく切り分けてほしい

「Best of 360 Reality Audio」のプレイリストも活用できる

音楽配信サービス側が360 Reality Audioに対応するためには音源のほかに、ソニーから技術ライセンスを受けてアプリにデコーダーを搭載する必要がある。今後邦楽の魅力的な360 RAコンテンツが増えてくれば、AWAやLINE MUSICなど日本の音楽配信サービスがキラーコンテンツとしてこれを取り込んで強みとすることもできるだろう。

アップルは独自の立体音楽体験のための技術である「空間オーディオ」を持っているが、現在のところは映画やドラマなどビデオ系のコンテンツを中心にこれを拡大している。Apple Musicにも空間オーディオが楽しめる没入体験型コンテンツが登場した場合に備えて、SpotifyやYouTube Musicが360 RAを取り込んでこれを迎え撃つということも考えられるのではないだろうか。

ハードウェアはソニー以外のメーカーから発売されるワイヤレススピーカーやサウンドバー、認定ヘッドホン・イヤホンの動向にも要注目だ。360 RA対応機器のエコシステムはAVアンプやカーオーディオにも今後広がる可能性がある。いよいよ間近に迫ってきたソニー初の360 RAスピーカーの国内発売がどんなインパクトをもたらすことになるのか楽しみだ。

(山本 敦)

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