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お気に入りのイヤホンをBluetooth化

オーディオテクニカ「AT-WLA1」レビュー。A2DC端子対応のBluetoothリケーブル

公開日 2017/12/04 09:00 高橋 敦
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■屋外向けに迫力を「ちょい足し」するサウンドバランス

さて、そのサウンドを実際に確認してみよう。今回はAstell&Kern「AK70」とaptXで接続、イヤホンはBA4基を搭載した「ATH-LS400」、トータルバランスに優れた「ATH-CKR100」と、低音重視の「ATH-CKS1100」の3モデルを組み合わせた。

A2DC端子採用のハイエンド機種を3つ用意した

AT-WLA1を用いると、純正付属のケーブルでの接続と比べて音像がやや大柄になり、迫力を強める傾向になると感じた。個人的な見解だが、Bluetoothは外来ノイズのある屋外利用が多いことを踏まえ、こうした環境での聴きやすさを考慮して、あえてこうした音質チューニングを行っているのではないだろうか。

例えば余白を残した空間表現といった面では有線接続のほうが勝っているのだが、電車の中など騒音の多い環境では、こうした迫力寄りの再現が音楽の聴きやすさを高めてくれる。また、迫力が増すとはいっても過剰な変化ではなく、有線同士で別のケーブルにリケーブルした際にも感じられる範疇だ。

ATH-LS400との組みあわせ。LS400は耳かけタイプだが、AT-WLA1に付属のイヤーフックで装着がサポートされるので着け心地も心配ない

なお有線とBluetoothの音の変化だが、ATH-LS400やATH-CKS1100との組み合わせよりも、ATH-CKR100との組み合わせの方がより分かりやすかった。もしかしたらだが、元から迫力のあるイヤホンよりも、元の音作りはフラット系なイヤホンの方が、このレシーバー側の迫力ある音の傾向が素直に反映されるのかもしれない。逆に言えば、ATH-LS400やATH-CKS1100ではケーブル接続からの変化が比較的に少ないので、違和感なく使い始めやすいかも。

ATH-CKR100と組み合わせたところ

ATH-CKS1100との組みあわせ

ということで、このレシーバー自体のサウンドの傾向については、「イヤホンの個性にパワーをちょい足し!(ちょいの具合は組み合わせるイヤホンとの相性次第?)」といった感じを想像しておいていただければ、だいたい間違いないだろう。

端子の関係から基本的には同社イヤホン専用オプションということになるが、だからこそ一方、同社イヤホンのユーザーにとっては、オーディオテクニカが出してくれないことには他に代えのなかった製品だ。それがしっかりとしたクオリティで届けられたことが何よりも喜ばしい。

(高橋 敦)

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