IFI-Audioの真空管へのこだわり

「電子管(GE 5670)、これが重要なのです」。iFI-Audioのサウンドの秘密

iFI-Audio(翻訳:生塩昭彦)

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2017年04月28日
オーディオマニアは誰もが電子管(真空管)を好みますが、それには数多くの理由があります。中でももっとも明白なのが、サウンド自体への影響と極めて魅力的な美学という2つの理由です。赤く発熱するガラス管は嫌いだという人もいるでしょうが、これはまったく主観的な問題なので、この点に焦点を絞って話をするのはやめておきましょう。しかし、これ以外の点は、まったく別の話です。

私たちのヘッドフォンアンプPro iCANには、1組のGE5670 JANダブル三極管が搭載されています。市場にはさまざまな種類の電子管が無数にありますから、次のような疑問を抱いても当然です。

「なぜiFI-Audioは特定のメーカーが製造する、特定のタイプの真空管を使うのか?」

これからその話をします。さあ、始めましょう。


Western Electric社が製造するWE396Aダブル三極管を見てみましょう。この小さな「創造物」は1946年に発表され、その後間もなくして、6922のいくつかのバージョンに変更されました。頂点を極めたのはWE396Aでしたが、これは今日では入手不可能です。6922については、それほど難しい問題はありません。しかし、同じくらい音の良いモデルが実はもうひとつあり、しかもそれが非常に厳格な仕様で作られていたことが分かりました。GE JAN 5670 NOSタイプの電子管がそれで、オーディオファイルが長年にわたって探し求めていたものです。

GEとは、メーカーのGeneral Electricの略ですが、これを見れば自ずと説明がつきます。この会社は、何十年にもわたって電子管の製造を行っており、品質が高いことでよく知られているのです。


話を進めましょう。JANは米国陸軍のサービス部門で、「JAN」は「Joint Army & Navy」の略です。JANのマークが入った電子管は陸海軍用に製造され(空軍には空軍専用のサービス部門が当然必要でした)、最高に厳格なテストをパスしなければなりませんでした。

ロシアの同様のシステムにOTKというのがありました。「Отдел технического контроля」(Technical Control Departmentの意味)の略です。このロシアのシステムでさえ、実にまともなものでした。というのも、マッハ3で飛ぶ、1機が100万ルーブルもするジェット戦闘機が、貧相な電子管が原因で墜落するのを見たい人などいないからです。

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