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DLPプロジェクターとして初の4K 830万画素を実現。THX認証取得モデル「HT8050」をレビュー

鴻池賢三

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2017年03月27日
プロジェクターも4K時代に突入し、高級モデルからエントリーモデルまで選択肢が増えている。そんな中、また新たな選択肢が登場した。日本で購入できるホームシアター用4K対応プロジェクターとしては初めてDLP方式を採用する、BenQの「HT8050」である。

BenQ「HT8050」

マニアなら、透過型液晶(3LCD)や反射型液晶(LCoS)タイプとの画質差が気になるところだろう。今回は、編集部視聴室にて、設置、使い勝手、画質を全方位から検証し、HT8050の魅力を探った。

THX HDディスプレイ認証取得の高信頼性

本機最大の特徴は、現在購入できるホームシアター用4K対応プロジェクターで唯一「DLP」方式を採用する点。DMDデバイスは2,716x1,528=約415万個のミラーを持ち、同一フレーム内で時間分割、端的に言いかえると「画素ズラし」によって3,840×2,160=約830万画素(4K)相当の解像度を実現する。

フルHDパネルから4Kへのエンハンスメントに比べ、HT8050ではもとの画素数がそもそも約415万であることから、その処理精度も高いという。全米民生技術協会(CTA)の4K UHD仕様に対応していることからも、紛れもない「4Kプロジェクター」と言って良いだろう。フルカラーは、単板DMDと6倍速ホイール(RGBRGB)の組み合わせにより、モノカラーを重畳して再現する。

4K解像度を証明するロゴ。本体天面にはこのロゴが貼られているが、これは対応しない製品には使用できないという

レンズはガラス製でBenQ独自の低分散コーティングが施され、4K用として新規開発された6群14枚構成の豪華仕様。フルHD用に比べ、解像度とコントラスト性能が引き上げられているという。ほか、100インチ画面時の投写距離は3.0m〜4.5と標準的。ピントと拡大縮小、左右27%/上下65%のレンズシフトは手動方式となっている。

本体の脚部はネジ式で、回転させることで高さ調節が行える

HDMI入力は2系統で、うち1つがHDMI2.0/HDCP2.2対応、もう1つはHDMI1.4a/HDCP1.4。HDR非対応は留意しておきたい。

端子部は正面から見て左側面に配置。本体の操作ボタンもまとめられている

天井釣りの設置を考慮して、レンズ交換は天面から行える

画質面では、THX HDディスプレイ認証を取得。映像装置として基本と言えるユニフォーミティー(輝度均一性)やコントラスト性能が約束されるほか、映像モードで「THX」を選択すれば、制作基準に沿う色温度(6500K)、ガンマ(2.4)、色再現(Rec.709)が得られる仕組み。また、製造ラインで1台ずつ厳密に調整が施され、測定レポートが添付される。コアなホームシアターファンはもちろん、制作現場でも安心して利用できる信頼性の高さも、他の製品には無い魅力と言える。

同じく天面には、HT8050に採用される技術名称の数々が印字されている

ほか、ISF(Imaging Science Foundation)の認証も取得し、ISFのメソッドに準拠した映像のキャリブレーションが可能。基本の画質性能がISFの定めるクオリティーを満たしているのはもちろん、ランプの劣化などによる映像の経時変化(色の変化)を較正したり、ユーザーが必要とするターゲットに合わせてシンプルな手順で調整ができる。

1台1台にファクトリーキャリブレーションレポートが付属。出荷時点での性能に対し、経時変化の状況を確認するのにも役立つ


気になる画質をチェック

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