HOME > レビュー > 【第181回】高級ヘッドホンで聴く上坂すみれは“ココ”がすごい!注目コラボモデル予約締切直前企画

[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域

【第181回】高級ヘッドホンで聴く上坂すみれは“ココ”がすごい!注目コラボモデル予約締切直前企画

公開日 2017/03/03 10:00 高橋 敦
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

それでは「コラパケ予約締切直前!高級ヘッドホンで聴く上坂すみれ全シングル表題曲はここがいいぞ!」を始めていこう。

早速高級ヘッドホンで上坂すみれさんの全シングル表題曲をチェック

まずは全曲を通しての前提ポイントとなる、上坂すみれさんの音楽活動全般、その音楽性の特徴をまとめておくと……まとめられるような一貫性はない!

音楽的な一貫性なんてものには興味を示さず、一作ごとに彼女の魅力や趣味を深く理解しているであろう制作チームがそのタイミングでその一面を引き出すサウンドを提案、そのまな板の上に上坂さんが乗っかる形で作品ごとに千差万別のサウンドを同志に提供する。上坂さんの音楽活動からはそのような印象を受ける。

何にせよ「上坂すみれといえば何々!」みたいな固定された音楽スタイルは存在しない。だからこそ同志諸君は上坂さんの作品を追っていくだけで自然と、様々なスタイルの音楽、サウンドに接することができるのだ。そんなことも頭の片隅に留めつつ、ではそれぞれの曲を聴いていこう!

▼1st「七つの海よりキミの海」(2013年4月24日)

「七つの海よりキミの海」初回限定版(左)と通常盤(右)。編集者は通常盤のカラーが好み

□曲の復習

衝撃のデビューシングル。「KING SUPER LIVE 2015」においてもこの一曲が選ばれた、その時点での代表曲。「さいたまスーパーアリーナで披露されているのに、さいたまスーパーアリーナのステージ上では披露されていない(上空)」という特殊な状況ではあったが、それも含め、外部の方にとっても「上坂すみれといえば」で思い浮かびやすい曲の一つだろう。

□音楽的なポイントは?

デビューシングルにしてか、デビューシングルだからこそか、上坂さんの曲の中でも特に意味がわからない曲だ。ハードロック、ファンク、ヒップホップなどをごちゃまぜにして新しいものとして融合させた「ミクスチャー」と呼ばれるサウンドがある。しかしこの曲は様々な音楽要素をぶつ切りにして一曲に放り込み……かきまぜない!

フルーツ盛りを想像してみてほしい。ミキサーでミックスすればおしゃれなスムージーの出来上がりだ。しかしこの曲は、オレンジを半分に割って中身を取り出し、そこにバナナを詰め込んでその隙間を潰したキウイで埋め、寒天と合わせた豆乳を流し込んで固め、またオレンジの装甲で蓋をして「かつてフルーツだった何か」を合成したかのような、強引なやり方で構築されている。

かわ……毛深い歌と軽快なリズムを普通に楽しんでいたらヘヴィなギターとデスボイスが襲来するし、唐突にテトリス的=ロシア的なフレーズが混入しても来る。わけがわからないし注目点も絞りにくい。

しかしヘッドホン的なポイントに限定するとなると、やはり冒頭延々と続くベースのスラップ、あれをどう聴かせてくれるかというところに注目すべきだろう。あそこで煽られまくりたい!

次ページコラパケ高級ヘッドホン、デノン「AH-MM400」で実際に聴くと…

前へ 1 2 3 4 5 6 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE