<山本敦のAV進化論 第111回>

Spotifyは無料でどこまで使える? 試してわかった「できること・できないこと」

山本敦

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2016年10月18日
世界中で約1億のユーザーが利用していると言われる、最大級の音楽ストリーミングサービス「Spotify」が9月29日に日本上陸を果たした。Phile-web読者の皆様も既に多くの方が使っているであろうSpotifyは、月額980円のプレミアム版と無料版の2種類から選択できるユニークなサービスだ。今回は「無料版のサービスで、できること・できないこと」を整理してみたい。

無料版Spotifyの実力をチェック。プレミアム版との違いを整理してみよう

なお、プレミアム版で提供されるフル機能の詳細についてはPhile-web編集部のレポートを併読しながら知識を深めて欲しい。

■無料版でも4,000万曲すべてにアクセス可能だが…

Spotifyのモバイル版はiOS/Android、PC版はWindows/Mac、それぞれのプラットフォームに最適化された無料アプリをダウンロードして、まず環境を整える。

サービスイン当初は「エントリー制」なので、Spotifyの公式サイトからメールアドレスを登録して、受け取った「招待コード」をアプリの画面から入力することで初めて使えるようになる。

当初エントリー制が導入された背景には、完成されたオープン版をローンチするまでのテストランニング期間に、日本独自の環境で発生したバグを修正して安定化を図る目的もあるが、もう一つはプレイリストを自動生成するための学習エンジンの精度を、日本のユーザーの趣味嗜好を集めながらブラッシュアップする狙いもある。

今回はプレミアム版と無料版の違いについて、主にモバイルアプリでの使い勝手を中心に紹介していく。まず招待コードを取得したら、Spotifyアプリを起動して登録を行う。無料版とプレミアム版の画面構成はほとんど変わらないが、メニューリストの左下には「プレミアムの7日間トライアル」への申し込みが常時案内される。

無料版のメニュー画面。左下に常時アップグレードを薦めるメッセージが表示される

Spotifyは全世界のユーザーに向けて約4,000万曲の巨大な楽曲アーカイブを用意し、毎日更新している。無料版もプレミアム版と同じく、4,000万曲すべてにアクセスできるのだが、大きく異なるのは、モバイル版の場合、必ずシャッフル再生になることだ。PC版の場合、30日ごとに15時間分のオンデマンド再生ができるが、以降はシャッフル再生になる。そして無料版の場合、3〜4曲を再生した後に毎度音声CMが挿入される。

PC版の無料Spotify。イメージバナー広告も常時表示される。オンデマンド再生は30日間15時間まで可能

ちなみにSpotifyアプリでは、端末に保存した楽曲をMy Music内にインポートすることもできるが、もともとユーザーがCDを買ってリッピングした楽曲であろうと、無料版Spotifyでは問答無用のシャッフルプレイになってしまう。

スマホに保存してある楽曲をSpotifyアプリにインポートできる機能は無料版にもあるが、取り込んだ後は問答無用の「シャッフルプレイ」に。プリインされているミュージックアプリで再生した方がストレスがない

無料版も楽曲の検索、アルバム単位やプレイリスト単位での再生ができるので、例えば聴きたいアーティストの最新アルバムまで辿り着けたら、あとはシャッフル再生で聴いてもさほど苦には感じない。

聴きたい楽曲を検索して、ピンポイントで再生すればオンデマンド再生と変わらないのではと考えたが、無料版の場合は楽曲(ソング)単位での検索は制限されて使えない。なるほど、よくできている。

■無料版ではすべてシャッフル再生に

アルバムを選んで再生を始めると、ランダムで楽曲が選択される。余談になるが、以前あるミュージシャンのインタビュー記事で、「ミュージシャンはアルバムを作るときに、楽曲の並び順も魂を込めて決めている。こちらが押しつけられるものじゃないが、できる限り先頭から順番に聞いて欲しい」と熱心に語っていたことをふと思い出した。「作者よ、すまん」と思いながらも、Spotifyからアーティストにきちんとインセンティブも支払われるみたいだし、まあいいかと割り切って聴き始める。

1曲目にノリのいい曲が並べられていて、気持ち良くスタートアップできるアルバムなのに、いきなりマイナーコードのバラードがまったりと流れ始めるのは確かに興冷めだし、違和感がある。たまらず曲送りをボタンをタップしたら、前方向への曲送りは1つのアルバムで6回まで連続してできた。

強制シャッフル再生も慣れれば快適に…?

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