<山本敦のAV進化論 第109回>

【新旧対決】新しい“ウォークマンA”はどこが変わった?A30シリーズ徹底解析

山本 敦

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2016年10月04日
ソニーのハイレゾ対応ウォークマンの入門機「Aシリーズ」が、1年越しのモデルチェンジを遂げた。最新モデル「A30シリーズ」は前のモデルからどこが進化しているのか。それぞれのチェックポイントの解説と音質のインプレッションを報告する。

ウォークマンのエントリーモデル、A30シリーズ(写真左)とA20シリーズを比較する

■ハイレゾ再生の品質向上に注力した新ウォークマンA

2014年秋に登場したウォークマン「A10シリーズ」は、それまでどちらかと言えば玄人のためのものだったハイレゾの魅力を、より幅広い音楽ファンに伝えるために開発されたポータブルオーディオプレーヤーだ。入門機には「ハイレゾ対応高音質」であることはもちろん、「リーズナブルな価格」と「できる限り多機能」であることの3点が求められた。

今回発売されるA30シリーズには、ノイズキャンセリング対応のイヤホンを同梱しない“本体のみ”の単品パッケージを含めた様々な商品形態が用意される。16GBのイヤホンなしのパッケージであれば、22,000円前後という手頃な価格で購入できる。

メタルの質感を活かしたバックパネル。NFCによるワンタッチペアリングにも対応する

また既にA20シリーズを所有しているからイヤホンは不要、という方でも買い増しが容易になる。もちろん、ノイズキャンセリング機能は要らないので、自分の好きなヘッドホンやイヤホンでA30シリーズを試したいという方にも絶好の選択肢だ。

ハイレゾ再生の品質向上は、A30シリーズが最も力を入れて強化したポイントだ。デジタルアンプ「S-Master HX」をブラッシュアップして、ヘッドホン出力のパフォーマンスを従来の10mW×2から、35mW×2へと一気に高めた。クロック部分も強化されている。DSD再生はリニアPCM変換になるが、11.2MHzまで対応を広げた。WM-Port経由のUSB出力であれば、DSDネイティブ出力も可能になる。

多機能については、ワイヤレスでもハイレゾ相当の音質が楽しめるようグレードアップを図った。LDACは新たに環境に応じて転送ビットレートを可変できる「接続優先(自動)モード」を追加。CDリッピングの音源など、非ハイレゾのデータもアップスケーリング処理によってハイレゾ相当で楽しめる「DSEE HX」や、先述のデジタルノイズキャンセリング機能を継続して搭載したほか、A20シリーズでいったん省略された語学学習機能が復活した。

LDACによるワイヤレス再生の設定はビットレートを環境に合わせて自動で可変するモードを追加

■A20シリーズから何が変わった?

A20シリーズから一新された諸点を整理してみよう。歴代のAシリーズと同じく独自開発のOSを採用していることは変わりないが、ユーザーインターフェースは刷新。本機では3.1インチの液晶ディスプレイがタッチ操作に対応したおかげで、操作性が大きく向上した。物理キーの位置を本体正面からサイドに変更したことで、タッチパネル操作の軽快さもアップ。片手で持ちながらサクサクと操作ができる。

3.1インチのタッチパネル液晶を採用

片手持ちでのタッチ操作にちょうどいいサイズ感

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