「Core Audio」の変更も検証

【レビュー】iPhone 7に同梱、Lightning - 3.5mmアダプタをバラして分析する

海上忍

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2016年09月20日
iPhoneの「ヘッドホン出力」が変貌した理由を探る

iPhone 7でオーディオ再生が大きく変わった。ヘッドホンジャックが廃止となり、付属のイヤホンはLightning接続の「EarPods with Lightning Connector」に変更。ワイヤレス出力(Bluetooth/A2DPおよびAirPlay)の仕様変更はないものの、別売にて「AirPods」の提供を開始、ワイヤレス再生のサポートを厚くした。Apple製品の過去から判断すると、今後発売されるiPhone/iPadからアナログ出力段が取り除かれることは確実だろう。

ヘッドホンジャック廃止を補うため、iPhone 7には「Lightning - 3.5mmヘッドフォンジャックアダプタ」が同梱される。従来のアナログ接続型イヤホンで聴く場合には、この短い変換ケーブルをLightning端子に挿して使うというわけだ。

iPhone 7に付属の「Lightning - 3.5mmヘッドフォンジャックアダプタ」。900円(税別)で単品販売も行われる

充電しながら/PCと同期しながらの音楽鑑賞はできなくなるが、Lightning端子部分は予想以上にコンパクトで、それほどジャマには感じない。防水性能向上などの利点と天秤にかけ、ヘッドホンジャックを取り除く決断を是とするユーザも少なくないことだろう。

ところで、この「Lightning - 3.5mmヘッドフォンジャックアダプタ」とは一体どのようなデバイスなのだろうか。Lightning端子には外周を含めた接点は17あり、その一部を使い(音楽の)デジタル信号や電源、デバイス認識用の信号などを伝送しているが、このアダプタではどうなのか。

充電やデータ転送に使われるLightning-USBケーブル(右)と端子部分を比較したところ。変換アダプタのほうが少し縦長なことがわかる

iPhone 6sなど以前のモデルでも変わらず動作することからして、iPhone 7だけに特別な信号を送るとは考えにくく、ということはLightning直結型ヘッドホンと動作原理は同じ…という仮説を立証せねばなるまい。

もうひとつ、Lightningから出力されるデジタル信号が従来どおりか否かという疑問もある。

iOSでオーディオ再生系を統括する「Core Audio」は、出力する信号の上限をこれまでサンプリング周波数48kHz/ビット深度24bitとしており、それを超えることができない。しかし、ヘッドホンジャック廃止とOSのメジャーアップデートというタイミングを考えれば、96kHz/24bitなど"ハイレゾ対応"もあり得ない話ではない。Lightning直結型ヘッドホンの出力が変わりうるかどうかも含め、情報がほしいところだ。

というわけで、本稿では「Lightning - 3.5mmヘッドフォンジャックアダプタ」というデバイスの特性と、Core Audioの仕様に変化があったかどうかを検証する。

Lightning直結型ヘッドホンとどう違う?

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