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現在のシーンにマッチした外観・音質に進化

【レビュー】ゼンハイザーならではの真価が発揮された「MOMENTUM」第二世代機

2015/07/30 岩井 喬
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外観・音質ともに進化した「MOMENTUM」第二世代機

左:MOMENTUM G(アイボリー) 右:MOMENTUM On-Ear G(ブラック)

今年で創業70周年を迎える伝統あるゼンハイザーのヘッドホンラインナップの中で、一際センセーショナルな存在であったのが、オープン型の元祖ともいえる「HD414」の誕生である。現在に脈々と受け継がれるその開放的なサウンドの素晴らしさだけでなく、他にはない先鋭的なデザインとカラーリングを取り入れていたことに大きな意味があるのだ。

先鋭的なデザインとカラーリングの「HD414」

それまでただ大きく、無骨な耳あて的な風体を持つヘッドホンばかりであった世界に、突然スタイリッシュかつスマートな存在として登場したHD414の革新性。それは常に数歩先の未来を見据えた製品開発を行うゼンハイザーならではの強みとして現在のラインナップにも継承され、フラグシップ機「HD800(関連ニュース)」、そして2012年に誕生した「MOMENTUM(関連ニュース)」へとバトンを繋いできたのである。

HD800

MOMENTUM

MOMENTUMはそれまでのゼンハイザー製品とは趣の違う、モダンなデザインを取り入れ大きな話題となった。どこか懐かしさを覚えるフォルムでありながらも時代に即したスタイリッシュな素材、カラーリングを取り入れたことで、世界的な定番モデルへと躍進を遂げたのだ。

またオープン型に強みを発揮してきたゼンハイザーの中では少数派ともいえる密閉型タイプのポータブルモデルでもあり、オンイヤー型の「MOMENTUM On-Ear(関連ニュース)」とともに、どこでも持ち出せる取り回しの良いコンパクトさも評価され、密閉型モニターとして25年に渡るロングセラーを記録する「HD25(関連ニュース)」シリーズにも比肩しうる存在へと成長したのである。

カラーバリエーション豊富な「MOMENTUM On-Ear」

「HD 25」誕生25年記念モデル「HD 25 ALUMINIUM」

そして2015年春、新定番たるMOMENTUMは第二世代へと進化を果たし(関連ニュース)、外観だけでなく音質も現在のシーンにより即したものへとグレードアップが図られた(日本では7月9日より発売)。そのラインナップとしては、GALAXY向けリモコンを装備したアラウンドイヤー型「MOMENTUM G」とオンイヤー型「MOMENTUM On-Ear G」となっており、カラーリングはともにパールがかったアイボリーとメタリック感を持つブラックの2色展開で、ヘッドバンド部は折り畳み可能な構造となっている(iPhone対応モデルも今後発売予定)。

GALAXY向けリモコンを装備

折り畳みが可能となった

基本的にデザインはそのまま踏襲されているが、ブランドロゴを配したハウジング中央部のスライダーパーツは周囲を黒くまとめ、ロゴ自体もホログラム調に色が変化。ヘッドバンド裏の素材も表側の配色に揃え、全体的にまとまりのあるカラー配置となっている。

ロゴはホログラム調に色が変化する

MOMENTUM Gにおいてはハウジングそのものが少し大きめとなり、イヤーパッドについても手の込んだ立体縫製タイプに変更するとともに、よりソフトタッチな素材を取り入れ、包み込まれるような快適な装着性を実現。ハウジングとイヤーパッドの境界となる部位の飾りとなるリング部にはメタル調の仕上げをあしらい、より高級感が高まった。

ハウジングとイヤーパッドの境界のリング部にはメタル調の仕上げをあしらった

イヤーパッドを立体縫製タイプに変更

一方、MOMENTUM On-Ear Gでは引き続きアルカンターラ素材によるイヤーパッド/ヘッドバンド装飾材を採用したほか、ヘッドバンドのステンレスパーツ部におけるスライダー領域を延長することで、フィット感をさらに改善している。

引き続きアルカンターラ素材を使用したイヤーパッド

ステンレスパーツ部におけるスライダー領域を延長

次ページより低域に重心を置いたサウンド作りの「MOMENTUM On-Ear G」

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