HOME > レビュー > ティアックのハイCPターンテーブル「TN-350」レビュー。初心者にも再挑戦にも薦めたい実力派

カートリッジ交換で潜在能力も検証

ティアックのハイCPターンテーブル「TN-350」レビュー。初心者にも再挑戦にも薦めたい実力派

公開日 2015/04/10 10:00 鈴木 裕
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
まずは内蔵フォノイコで再生。繊細な高域と温かみのある中低域が魅力的

テストは音元出版試聴室で行った。リファレンス機材はアキュフェーズのエレクトロニクスで、フォノイコライザー「C-37」、プリアンプ「C-3800」、パワーアンプ「A-70」。そしてスピーカーにはエラック「FS249BE」を組み合わせた。

試聴室に設置したTN-350

まずTN-350に内蔵しているフォノイコライザーを使って聴いた。初めてアナログプレーヤーを使う人のために書いておくと、接続としてはCDプレーヤー等を使っているのと同じ感覚で、背面のアナログRCA端子とアンプをRCAケーブルで接続するだけでよい。トーンアームの高さ調節はメーカー出荷状態で合っているだろうから、あとは針圧を調整し(1.4g±0.4g)、アンチスケーティング調整機構(インサイドフォース・キャンセラー)を合わせるだけだ。1.4gというのは針圧としてはけっこう軽い数値だが、指定通り1.4gで聴いていった。

針圧などを調整しながら、機構部の完成度を確認する鈴木氏

付属カートリッジを装着してレコード再生を行っているところ

筆者のリファレンスソフトのひとつ、エリック・クラプトンの『アンプラグド』は、以前から1枚構成のLPがあったが、2011年に2枚組としてリリースし直された。このLPを聴くと、正統派のトーンが実に印象的だ。オーディエンスの拍手の弾け方や、手のひらの肉厚な感じなどがきちんと表現されている。高域には繊細感があり、中低域の温かみなど魅力的な音を持っている。また音場空間としては左右はもちろん、前後の定位が明確なのもいい。比較するべきものでもないが、同じ価格帯のCDプレーヤーでCDの『アンプラグド』を聴くよりも演奏の良さが伝わってくるのは間違いない。

付属カートリッジと内蔵フォノイコで音楽的な音にまとめている

クラシックからは、ズーカーマンがソロを弾いているラロのスペイン交響曲を聴く。メータ指揮ロスアンジェルス・フィルのLPだ。低音は膨らんだり、逆にタイトになることなく、元のソフトの印象そのもの。ワイドレンジな感じはないが、音楽好きが楽しむのに過不足のない帯域感を持っていて、しかも音の密度は高めだ。パブリックイメージとしてのアナログレコードのあたたかみと言うよりも、冒頭のフォルテの弦のザッという音の立ち上がりや、ソロヴァイオリンの細かいフレーズの聴こえ方など、アキュレートな方向性を持っている。明瞭にはっきりと聴かせてくれる音だ。

TN-350の音質を確認する鈴木氏

次ページ単体フォノイコで秘められたポテンシャルが浮き彫りに

前へ 1 2 3 4 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク