【特別企画】岩井喬が本社&製造現場を取材

注目の新鋭ケーブルブランド「AVINITY」のドイツ本社で確認した驚くべき製品開発力

岩井喬

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2014年08月01日
2013年に鮮烈な国内デビューを果たしたドイツのケーブルブランド「AVINITY」。その全貌に迫るために本ブランドを手がけるHama本社に飛んだ岩井喬が見たのは、想像を超える巨大企業が、全力でハイクオリティ・ケーブルに取り組む姿であった。

AVINITYの多種多様なハイクオリティ・ケーブルはどのように製造さえれているのか。なぜ高いコストパフォーマンスや先進的なデザインが実現できるのか。ドイツの本社を取材し、AVINITYの本質に迫った。

■Hama社が手がけるプレミアム・ケーブルブランド「AVINITY」

2011年のIFAにて鮮烈なデビューを果たしたAVINITY(アヴィニティ)。その魅力はHDMIやF型アンテナケーブルなどのビジュアル分野と、スピーカーケーブルやRCAケーブルなどのオーディオ分野、各々に対して良質かつリーズナブルなラインナップを展開していることである。さらにケーブルやプラグ、パッケージのデザインにおけるセンスも洗練されていて、新進気鋭のブランドらしからぬ完成度の高いプロダクトに仕上げられている。こうしたAVINITYの製品力の高さは、母体であるドイツのHama(ハマ)社に依るところが大きい。

Hama社のモンハイム本社オフィスを訪ねた

Hamaは写真現像用ツール、カメラ用ストラップやケース、フィルターなど、写真関連周辺機器を中心に、映像、オーディオ、コンピューター、通信機器など幅広い分野のエレクトロニクス製品を手掛けており、全世界17カ国に支社を持つ大企業だ。

ミュンヘンで開催された『Hi-End 2014』にも大規模なブースを出展していた

そのスタートは1923年。マルティン・ハンク氏によってドレスデンの地で創業したHamaPhot社は、第二次世界大戦におけるドレスデンの大空襲により、大きな被害を受けてしまう。戦争が終結した1945年、HamaPhotはバイエルン州の小さな街モンハイムに本社を移し、新たなスタートを切る。その後、1993年にHamaPhotからHamaへ社名を変更。今や自社製品のみならず、様々なブランドのディストリビューターも手掛ける、流通業界でも大きな規模を誇る企業に成長している。

今年5月、ミュンヘンで開催された世界最大規模のオーディオ見本市『Hi-End 2014』でも、AVINITYは大々的にブースを構え、新製品を含めた展示を行った。その会期に合わせドイツへ渡った筆者は、製品開発を行っているHama本社、そしてAVINITY製品の中でも完全なる“Made In GERMANY”であるスピーカーケーブルの製造現場を取材する機会を得た。魅力的な製品がどのような過程を経て世に送り出されているのか、現地で確認したAVINITYの全貌をレポートしていきたい。

■AVINITYのスピーカーケーブル製造を手がけるKLASING社に足を運ぶ

まずはHama社と長年の協力体制を組んで製品を製造しているケーブルメーカーKLASING社の工場で、スピーカーケーブルの製造の様子を取材した

Hamaへ向かう前に、AVINITYケーブルの製造ラインを見せてくれるということで、長年同社と協力体制を組んで製品を製造しているケーブルメーカー「KLASING(クラシング)」社の工場を訪問した。宿泊していたミュンヘンのホテルからおよそ1時間、車で移動し、工場があるデンケンドルフに向かう。

KLASINGはドイツ国内外の様々なブランドのケーブル製造を担っているが、オウンブランドでの展開は行わず、基本的にはBtoB、企業間での取引が中心だ。高圧電流を送る送電線ケーブルから通信用、オーディオ用を含めた多用途ケーブルまで、作れないものはないというほど多岐にわたるケーブル製造を手掛けている。KLASINGの創業は1913年で、その歴史が1世紀を超える老舗中の老舗メーカーだ。Hamaのスピーカーケーブル製造についても30年にわたって手掛けてきた。デンケンドルフの工場では160名ほどのスタッフがケーブル製造に携わっている。

AVINITYスピーカーケーブルの製造現場を見た

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