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野村ケンジが集中レポート

【レビュー】ECLIPSE「TD-M1」を聴く − NOS-DAC搭載のハイレゾ対応ワイヤレススピーカー

公開日 2014/03/26 11:23 野村ケンジ
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続いて、iPhoneを直接接続してのAirPlay再生もチェック。最大48kHz/16bitのスペックであり当然ながら音質もUSB再生には及ばないものの、これはこれでなかなかのもの。特に音場がしっかり再現されているあたり、さすがといえる。メーカーのサポート外ではあるがDLNAによるNAS音源の再生も試みてみた。こちらはUSB接続に近い、かなりピュアなサウンドを楽しませてくれた。使い勝手も含め、ネットワークスピーカーとしてもかなりの完成度と言える。


「DACデジタルフィルター」の項目でNOS-DACのオン/オフが可能
最後に、iPhoneアプリから「NOS-DAC」のオン/オフをチェックした。結論としては、オンにするとキレの良いサウンドになり、オフにするとキレの良さが一歩後退するかわりに、暖かみの抑えられたピュアな響きになるイメージ。どちらを活用するかは、ソース次第、好み次第だろう。基本的には、USB接続の時はオン、iPhoneワイヤレス接続の場合はオフにした方が良好に感じた。

このように「TD-M1」は、ECLIPSEスピーカーならではの音質的、音場的なアドバンテージをしっかり受け継ぎつつも、PCスピーカーとして、ネットワークスピーカーとして活用できる利便性をも兼ね備えた、高いユーザビリティーが魅力の製品といえる。スマートなスタイルと使い勝手の良さを持ちつつ、とってもピュアな、いい音のスピーカーが欲しい、という人にはピッタリ。とても完成度の高い製品であることは断言しよう。

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編集部がTD-M1の使い勝手を検証

野村ケンジ氏のレポートに併せて、ファイル・ウェブ編集部ではTD-M1の様々な再生機能について検証を行った。そして、単なるUSBスピーカーやワイヤレススピーカーにとどまらない用途の広さが見えてきた。(以下、執筆:編集部)

<1>TD-M1をiOSデバイスと組み合わせてハイレゾ再生

TD-M1は192kHz/24bit対応のUSB-B端子を搭載する。このUSB-B端子は、iPhoneなどのiOSデバイスを接続してのハイレゾ再生を行うことができる。接続の際には、「Lightoning-iOSアダプタ」を用いる。iOSデバイスについては、iOS 7.0以降のバージョンであることが必須。加えて、ハイレゾ再生を行うには、ハイレゾ対応の再生アプリも必要だ。編集部の検証では、ONKYOのハイレゾ対応アプリ「ONKYO HF Player」を用いた。

iPhoneを「Lightoning-iOSアダプタ」経由で接続してのハイレゾ再生にも成功

なお、TD-M1はUSB-A端子を用いてのiOSデバイスのデジタル接続にも対応しているが、こちらはあくまで48kHz/16bitまでのハイレゾ非対応。「Lightoning-iOSアダプタ」を使う手間はあるものの、上述の方法ならハイレゾ再生まで楽しめるというアドバンテージがあるのだ。

iPhone 5S→「Lightoning-iOSアダプタ」→USBケーブル→「TD-M1」のUSB-B端子の順で接続し、ONKYO HF Playerで192kHz/24bitの音源を再生すると、TD-M1からのハイレゾ再生に成功した。サウンドも記者が試聴した限りでは、パソコンと組み合わせたUSB再生に遜色ないと言えるものだった。iPhoneとTD-M1というミニマムなシステムでハイレゾ再生ができることは大きな魅力だ。

次ページTD-M1でDLNA再生にもチャレンジ

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